なぜ福井県なのか? 『電脳コイル』『メガネブ!』に続き、『ちはやふる』『グラスリップ』と“聖地“”が続々誕生中

2014.05.27

グラスリップ公式HPより。

 このところメガネを特産品としている鯖江市が、ARメガネをフィーチャーしたアニメ『電脳コイル』や、そのものズバリのタイトルを冠する『メガネブ!』とコラボするなど、何かとアニメで話題の福井県。今年に入っても同県とアニメの関わりは、失速することなく勢いがついてきている。5月25日には今夏新作アニメ『グラスリップ』の製作発表会が行われ、放送日・放送時間、追加キャラクター&キャストが発表された。7月3日からの本放送に向けて盛り上がりを見せている状況だ。

『グラスリップ』は、富山県に本拠を置くアニメ制作スタジオ・P.A.WORKSのオリジナル作品である。P.A.WORKSはこれまで、富山県を舞台とした『true tears』、石川県を舞台とした『花咲くいろは』などを制作してきた。そして今回の『グラスリップ』で福井県を舞台としたことにより、同社アニメの舞台として北陸3県が揃うことになった(特に設定として言及されていなかった『凪のあすから』のロケ地が福井県ではないかとアニメファンの間で囁かれていたが、こちらはファンにより三重県をロケ地としていることが突き止められた)。

『グラスリップ』の製作発表会は、福井県坂井市の「みくに文化未来館」で実施された。本作は同市三国町を主な舞台としているが、主人公・深水透子の家は先のPV第1弾の公開後、福井市のガラス工房「ワタリグラススタジオ」がモデルと特定されて、早速ファンが訪れている。今回公開されたPV第2弾を見て、新規カットからそのロケ地を判明させるファンも出てくることだろう。

 一方、坂井市の隣に位置するあわら市では、6月7日から22日まで「ちはやふるweek in あわら」が開催される。マンガの大ヒットからアニメ化を果たした『ちはやふる』は、題材としている百人一首の関連から滋賀県の近江神宮がメインの聖地となっている。

 今回「ちはやふるweek in あわら」が企画されたのは、あわら市が同作の登場人物・綿谷新の出身であるからだ(マンガを描いている末次由紀さん担当の編集者が、あわら市出身という縁もある)。綿谷新はJR芦原温泉駅のそばにある書店でアルバイトをしているが、その書店のモデルとして同じ場所に位置する「あわらアンテナショップ」では現在「ちはやふるギャラリー」が開設されている。なお最終日22日に同市文化会館にて実施される主要声優陣のトークショーはチケットが早々に完売となっているものの、同日に芦原中学校にて中継されるライブビューイングは今のところ席数に余裕があるようなので同作ファンは押さえておきたい。

 ちなみに『グラスリップ』に登場するカフェ「カゼミチ」のモデルは、あわら市の金津創作の森にある「カフェコトノハ」だそうだ。こちらも早々に探し出したファンが既に訪れている。初夏の旅行日和には、『ちはやふる』と『グラスリップ』を合わせて、福井県を楽しんでみてはいかがだろうか。
(文/真狩祐志)

■『グラスリップ』
http://glasslip.jp/

■ちはやふるweek in あわら
http://www.chihaya-awara.com/

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