ターゲットは“同人”を盾にするあくどいサークル ブロッコリー『うたの☆プリンスさまっ♪』同人サークルへの警告の目的

 株式会社ブロッコリーの管理本部が、ツイッター上で同社の作品『うたの☆プリンスさまっ♪』の同人グッズや音源の交換を行っている人物に対して、警告を行っていることがネット上で注目を集めている。

 この警告はすでに2012年の5月から始まっていたもので、当初は音源の交換を行っている人物に対して行われていたが、6月頃からは同人グッズに関する警告が行われている。

 同社の警告文は、以下の2種類のテンプレートに即している。

「㈱ブロッコリー管理本部です。権利者の許諾なく音源を交換することは著作権法に違反する行為に該当しますのでご注意ください。」

「㈱ブロッコリー管理本部です。当社は、当社の権利の保全のため、貴殿に対し、本件著作に関連する配布を即時に中止することを求めます。上記対応をいただけない場合には、法律に従って適切な措置を採りますので、あらかじめご承知おきください。」

 これに伴って、警告を受けた人物にはツイートを非公開にする者、あるいはツイッターのアカウントを削除する者もいる。

 同社が、このような措置を行っている理由はなんなのか? 同人誌業界に詳しい人物は、「今回の騒動は、以前から行っていたことがニュースサイトに取り上げられて注目されているに過ぎない」とした上で、次のように語る。

「同社が問題にしているのは、主に音源の交換です。同人に関しても、同人誌自体はファン活動の一環だと考えているんです」

 ブロッコリーは以前よりコミックマーケットの企業ブースに出展している常連企業。そんな同人に理解のある企業が同人グッズに対して強硬な警告を発する理由は何か。

「やはり同人グッズの中には、本当にファン活動なのかを疑問に感じるものがあるからです。同人グッズの中には、公式と見分けがつきづらいものも多く存在しています。なにより抱き枕に代表されるように、それが本当にファンによる表現活動なのか、疑問を抱かざるを得ないものも見られます。同社が警告しているのは、そうしたやり過ぎな同人グッズに対してだけですね」

 同社は同人に理解が深いだけあって、同人であることを言い訳にして実際には“作品愛”もなく金儲けを目的にグッズを制作販売している人々が存在していることもちゃんとわかっている。現在、警告が行われているのは、そうした人々に対してということだ。

 少なくとも同社の警告は、ファンによる同人誌を抑圧するものではない。ただ、儲かるから人気作品を……というよこしまな考えで「創作活動」という名のパクリを繰り返している人々は、そろそろ反省したほうがよさそうだ。
(取材・文/昼間たかし)

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