もはやライターではない!? ダ・ヴィンチニュース「アニメ部」のライター募集にツッコミ殺到

1405_ddnavi.jpgダ・ヴィンチニュース公式HPより。右上に『「ダ・ヴィンチニュース」アニメライター募集』と掲出されている。

 KADOKAWAが運営するダ・ヴィンチニュース「アニメ部」の「アニメライター募集(http://ddnavi.com/news/184743/)」が、アニメメディア関係者から総ツッコミを受けている。

 今回募集を行っている「アニメ部」とは、同サイトの説明によれば“アニメ情報アプリ「ツイアニ」と連携したアニメ・声優・コスプレ情報。気になる声優のロングインタビューや美人コスプレイヤーと聖地巡礼など、オリジナル取材で集めた肌色いっぱいの記事をお届けします”とされている。

 ツッコミの対象になっているのは、ここで記載された「条件」と「求められるスキル」の部分で、相当高いハードルが掲げられているのだ。この募集に対しては、すでに千を超えるツイートがなされており、「ライターという概念を超えてる」「すでに編集者」「もしいたら私が雇いたい」「(応募して)体験レポートをしていきたい」といった声が上がっている。

 ここまで盛り上がる募集要項の全内容は件のページを参照してもらうとして、特に突っ込みどころとなる「条件」と「スキル」をピックアップしてみよう。

 まず、条件面では媒体での執筆経験などと共に、「定職や定期的なスケジュールのない方。(時間が自由な方)」が挙がっている。この仕事に全力であたってほしいのはわかるが、抱えきれないほどの仕事をこなしてようやく生活が成り立つのがフリーライター。つまり「時間が自由な方」というのは、どだい無理な話なのだ。「定職」とは会社組織に所属していないことと理解したが、もしかして、現在無職でアニメライターの経験があるということだろうか? そんなの、配偶者の稼ぎがよいので好きな仕事だけ受けている既婚ライターくらいしかいないのでは……。この時点で相当なハードルとなっている。

 また、こうした条件に加えて、多くのスキルが求められている。

「求められるスキル」として挙げられた「毎クールほとんどのアニメを視聴している(好き嫌いしない)」「アニソン、声優、秋葉原事情、グッズなど人には負けない知識がある。」については、そういうことができる人はすでに一流どころとして活躍しているか、アニメ業界でも別の仕事をしていたりするので、サイトで受動的に募集するのはほぼ無意味だろう。

 また、「一眼レフのカメラを持っており、それなりに撮影経験がある。」「Photoshopなどを使って、画像編集(リサイズ)の経験がある。」と、ライターの私物をアテにしたり、デザイナー的な仕事まで要求する始末。

「最低限のコミュニケーションが取れる。」に関しては、今までどんな人材を使っていたのか、聞いてみたいところである。

 最後に記載された「社会常識を持ち合わせている。約束を守る。納期を守る。」というスキルが強調されているあたり、この文章を書いた人物は、何かライターに酷い目にあった経験があるに違いない。

 以上、諸条件について見てきたが、通常、紙媒体でもネットでも広くライター募集を行う場合は「これまで、書いたものを送ってください」がスタートライン。場合によっては、そこを飛ばして「書いたものを持ってきて」といきなり会う場合もある。

 いずれにしても、一旦はこれまで書いたものを見て「なら、一回書かせてみるか」を判断するのも編集者の大事なスキル。ページに限りがある紙媒体ならいざしらず、限りのないネット媒体なのだから、一度書かせて使えなければ今後発注をしないという判断もできるはずだ。

 ライターから見ても、この募集内容からは編集者が手を抜こうとする意思しか見えてこない。いずれにしても、ツイッターを見るとネタとして応募している人も多数見受けられるので、この応募の結果がどうなるのか、「アニメ部」で明らかになる日も近いだろう。

 なお、本サイト「おたぽる」でも常にライターを募集しているが、編集長によれば条件は「社会常識を持ったオタクであること」だけだという。「アニメ部」の条件には合わないが興味がある諸氏は、応募してみてはいかがだろうか(ライター募集はこちらから)。
(文/編集子)

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