KADOKAWA覇権にロボット・ブーム、少女マンガ原作の復権…2014年春・深夜アニメの傾向を探る!

 新年度の始まりである4月も終わりとなりゴールデンウイークに突入。新番組アニメも4~5話に達して、読者のみなさんも視聴継続枠やお気に入りが固まってきたのではないでしょうか。ゴールデンウィークに貯まった録画を消化する人もいると思います。今回は2014年春の深夜アニメ第1話全レビュー(参照)を踏まえ、その後、筆者の気付いたいくつかのポイントを追加レポートさせていただきます。

●圧倒的パワー? KADOKAWA提供アニメ強し

1405_springanime.jpgKADOKAWA公式サイトより。

 今回レビューした春作品の中では15本ものアニメにKADOKAWAが関わっています。その中には、『ソウルイーターノット!』のように原作マンガの版元が他社(スクエア・エニックス)でありながらスポンサードしているもの、『悪魔のリドル』のように原作マンガが同社の「月刊ニュータイプ」連載でありながらも提供にクレジットされないものなど、変則的な作品もありますが、いずれにせよ全体の4割ほどの作品がなんらかの形でKADOKAWA関連企業から原作を提供・もしくはスポンサーとして援助されている形になることに。以下に、KADOKAWA関連の作品とKADOKAWAを含む提供社をリストアップしてみます。

■・悪魔のリドル
(原作「月刊ニュータイプ」連載) ポニーキャニオン、SiegKrone
魔法科高校の劣等生
 ANIPLEX、ソニー・ミュージック、KADOKAWA、スクウェア・エニックス
神々の悪戯
 フロンティアワークス、KADOKAWA、ブロッコリー
召しませロードス島戦記~それっておいしいの?~
 (原案『ロードス島戦記』角川スニーカー文庫)ショート枠のため、提供不明
ラブライブ! School idol project(第2期)
 バンダイビジュアル、ブシロード、ランティス、KADOKAWA
健全ロボ ダイミダラー
 KADOKAWA、ショウゲート、ランティス
星刻の竜騎士
 KADOKAWA、AT-X、ソニー・ミュージックコミュニケーションズ、ツクル(ノ)モリ株式会社
ブラック・ブレット
 ユニバーサルエンタテイメント、KADOKAWA
ソウルイーターノット!
 KADOKAWA、スクウェア・エニックス、ブシロード、ソニー・ミュージック
ノーゲーム・ノーライフ
 KADOKAWA、フロンティアワークス
棺姫のチャイカ
 KADOKAWA、フライングドッグ、ブシロード、ドコモ・アニメストア
風雲維新ダイ☆ショーグン
 KADOKAWA、コロムビア、ドコモ・アニメストア
龍ヶ嬢七々々の埋蔵金
 KADOKAWA、ソニー・ミュージック、ドコモ・アニメストア
デート・ア・ライブII
 KADOKAWA、富士見書房、ブシロード
メカクシティアクターズ
 ANIPLEX、ソニー・ミュージック、KADOKAWA

(地上波放送の提供クレジットに準じます)

 こうなった理由として挙げられるのは、深夜帯にはラノベ原作のアニメが多いこと。

 昨年(13年)10月のアスキー・メディアワークス、富士見書房、メディアファクトリー、エンターブレインなど連結子会社数社を吸収合併化によりKADOKAWAのブランド傘下に。これによりそれぞれの社の文庫から発刊されているラノベがアニメ化されると自動的にKADOKAWAの冠が付く形になったわけです。また、ドコモ・アニメストアはNTTドコモと角川書店(当時)の合弁会社であり、より一層KADOKAWA色が強くなっています。

 こうして春期ライトノベル原作アニメは、ほぼKADOKAWA一強状態へ。その一方で『風雲維新ダイ☆ショーグン』『メカクシティアクターズ』のような独立性の強い作品もフォローするあたり、王者の余裕を思わせます。いよいよKADOKAWAのアニメ界覇権掌握に王手がかかったと言っても過言ではないでしょう。

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ブレインズ・ベース多くないですか。

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