新たな地雷プレイヤー増産に繋がるか?『モンハン』の新PVにファンの声は賛否両論

 カプコンが今年秋に発売を予定している狩猟アクションゲーム最新作『モンスターハンター4G』(以下 MH4G)。先日、このPVが公式サイト(参照)にて公開され話題となった。新しいモンスター、新しい狩猟ステージ、ハンターの使用する新しいアクションなどに期待が膨らむ一方、ネット上では最新作の出来映えを危惧する声も少なからず出てきている。PVの中に“1人のハンターが別のハンターを武器で攻撃し、その吹き飛ばされた勢いでモンスターに空中攻撃をヒットさせる”という新アクションが登場していたからだ。

 従来、MHシリーズでモンスターとの戦闘中に味方へ攻撃するのはタブーであり、“睡眠・麻痺などで動けなくなった味方を助ける”といったごく限定的な状況でのみ許される行為だった。これを守らずふざけ半分で、または注意不足のせいでたびたび味方に攻撃するプレイヤーは“地雷”認定を受け、パーティーから外されても文句が言えなかった。ところが『MH4G』のPVでは、そんな地雷行為がシステムに組み込まれているようにも見えたため、多くのプレイヤーたちが「ただでさえ“ゆうた”だらけのオンライン環境がますます荒れてしまうのでは?」と拒否反応を示した格好だ。

“ゆうた”とは過去の記事(参照)でも触れた通り、『MH4』発売後にネットスラング化された地雷プレイヤーの総称。その後も増え続けるゆうたに対し、カプコン側の対策はごく限られたものだった。同社が頒布した修正パッチをすり抜ける形で改造クエストは蔓延し、暴言やいきなりの回線切断も日常茶飯事。また最近では爆弾アイテムを持ち込んで味方を殺害する“爆殺厨”なる最凶の地雷行為まで流行しはじめ、多くのまともなプレイヤーを悩ませている。

 ところが不可解なことに、カプコンは『MH4』の難易度をオンライン協力プレイ前提で高くしているにもかかわらず、改造や地雷プレイは実質放置状態だ。悪質なプレイヤーに対するキック(味方パーティーから叩き出す)機能、通報機能、ペナルティ措置などを実装しようとしないことへの不満は、レビューサイトなどを少し調べれば至るところで見ることができるだろう。ちなみにオンラインプレイ時のキック機能は、2012年にPlayStation3用に発売された『モンスターハンター3G HDver.』(MH3GHD)には実装されていた。ハードウェアが違う(MH4はニンテンドー3DS、MH3GHDはWiiU)とはいえ、過去作にあった有効な機能をわざわざ削除して現在の惨状を招いたのだから、ファンからの批判が強いのもある意味仕方ないと思える。

 シリーズ10周年記念イベント開催、『MH4G』の新PV発表、オンライン専用『モンスターハンター フロンティア』(MHF)の大規模アップデートなど、この4月だけに限ってもMHシリーズを取り巻く景気のいいニュースが目白押しだ。しかし反面で、業績予想を下方修正したという経済ニュース(外部参照)も流れ同社の“モンハン頼り”の限界がささやかれている。派手な宣伝やコラボ企画も結構だが、MHシリーズのファンが真に求めているのは“楽しくプレイできるゲーム”、その一言に尽きる。今度こそ全国のハンター仲間と楽しく遊べるようになることを、『MH4G』開発スタッフには期待させていただきたい。
(文/浜田六郎)

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