「若手アニメーター等人材育成事業」はJAniCAから日本動画協会へ 一般社団法人アニメミライの未来は?

1404_animemirai.jpgアニメミライ公式HPより。

 4月6日に一般社団法人日本アニメーター・演出協会(以下JAniCA)は今回、文化庁の「若手アニメーター等人材育成事業」に不採択となったことを明らかにした。JAniCAでは初回の10年から4年間、同事業を受託してきた。その事業は「アニメミライ」(初回はPROJECT A)として実施されてきたものである。

 この「若手アニメーター等人材育成事業」は、字義通り若手アニメーター育成のために実施されるものである(「等」とあるためか、未だに新人監督の育成との勘違いも見られる)。選定された4社が各々30分枠を想定した1話完結の作品を制作するもので、アニメーターの薄給問題の打開やテレビシリーズ以上、劇場長編映画未満のクオリティーでの制作などが想定されているのもあり、1作品あたり3800万円と潤沢な予算が割り当てられている。

 一部では「今回は行われないのではないか?」と噂されていたので、JAniCAの不採択が明らかにされた時点では、そこまで驚かれることはなかった。そして4月25日、JAniCAに代わり採択されることになったのは、一般社団法人日本動画協会(以下、動画協会)であることが明らかにされた。こちらもJAniCAの不採択の際に噂されていたものの、改めて思ったほど意外性のない結果となった。

 本事業の運営元が変更になったことに関して首をかしげる人もいるかも知れないが、当然のことながら文化庁は行政であるため、公募により入札が行われる。去る2月7日に公示され、締め切りは3月7日となっていた。今回は積算予算額が2億972万円と明記されており、そのなかから例年通り4社に3800万円ずつ配分、残りの約5000万円が諸々の諸経費に充てられることになる。日本動画協会も「大枠は従来の枠組みを継続」としている。

 公募が公平を期すとはいえ、運営のノウハウが確立していたところで別団体が採択されると、混乱を来す恐れがある。同じ文化庁の事業でも、12年の第15回文化庁メディア芸術祭でそれは起こっていた。この回の受託は、お馴染みのCG-ARTS協会ではなく財団法人NHKインターナショナルとなったことで、関係者の間で衝撃が走っていた(一般でもわかりやすい例を挙げると、公式サイトのドメイン管理などになる。サイトの移転先が明示されなかったり、デッドリンクになってしまうなどの問題が起きる)。また文化庁メディア芸術祭では、これまで学生CGコンテストも併催されていた。この学生CGコンテストはCG-ARTS協会の主催であるため、12年は別開催となっていた(13年以降、再びCG-ARTS協会の受託となっても別開催のままである)。

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