「週刊少年ジャンプ」情報レビュー

ネット時代に適応!? “MAD動画を公認する”という広告戦略を見せた「少年ジャンプ」

――発行部数280万部(一般社団法人 日本雑誌協会発表)を誇る最強の少年マンガ誌「週刊少年ジャンプ」。そんな「ジャンプ」の最新情報をさまざまな角度からご紹介!

1404_jump21.jpg「週刊少年ジャンプ」2014年21号(集英社)。

 本日21日発売の「週刊少年ジャンプ」(以下、「ジャンプ」)2014年21号の表紙と巻頭カラーは、連載10周年を記念して行われた「第1回表紙登場権争奪 オールキャラ総選挙結果発表巻頭カラー」として、『銀魂』となっている。読んで字のごとく今回の人気投票で1位となったキャラが「ジャンプ」の表紙に登場する当企画では、応募総数3万2819票のうち4446票を獲得した土方十四郎が1位の栄冠に輝いた。これを受けて、同作の主人公・坂田銀時と共に表紙を飾っている。この企画は元々坂田銀時とペアで描き下ろされるキャラを選ぶという主旨だったため、14年9号での告知の際、「銀時に投票してもあんまり意味がない!?」とされていた。それでも、銀時は71票の27位を獲得。純然な人気投票だった場合どのような結果になったのか? 興味を引かれるところだろう。

 また、今号では『銀魂』10周年突破記念として、「極秘(?)プロジェクト 進行中!?」とのアオリも。各種ムック本出版計画や作者・空知英秋のチャレンジも企画中ということで、『銀魂』は連載10年を越えてなお、息の長いコンテンツとなりそうだ。

『ONE PIECE』が休載となっている今号の掲載順位では、上位に『NARUTO -ナルト-』『黒子のバスケ』『暗殺教室』といった人気作が並んでいる。そして、打ち切りレースでやはり気になる後半の掲載順位としては、最後から上に『TOKYO WONDER BOYS』『ステルス交境曲』『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(以下、『こち亀』)『i・ショウジョ』と、『こち亀』を除き、先の4弾新連載のうち3作品が並ぶ事態に。それぞれ“最初の打ち切り時期”とされる10話~12話に差し掛かっている作品たち。特に2週連続最下位とあいなった『TOKYO WONDER BOYS』は復活できるのか? 次期新連載の発表と共に、打ち切りとなってしまう作品にも注目したい。

 企画としては、“J新鮮力キャンペーン”として以前よりプッシュされている『食戟のソーマ』と『ワールドトリガー』の「静止画MADコンテスト」の結果が発表された。この企画は、対象作の画像などを利用して作品のショートPVを制作するというもの。第二次審査作品はいずれも高クオリティなので、両作品のファンはぜひチェックを(外部参照)。こうしたMAD動画は視聴者から人気を博すると同時に、著作権的な観点から問題視されることも多い。動画投稿サイトなどで人気のMAD動画が、著作権違反を理由に削除されることもまま起こっていた。しかし、今回コンテストという形で素材の利用を容認し、ファンの創作熱を満たすと共に、優秀作を公認MADとしてPRに活用するという。ネット時代に合わせた「ジャンプ」の巧みな広告戦略といえるだろう。

 そのほか、編集者の目次コメントでは、5月に徳島県で行われるアニメ系イベント「マチ★アソビ」に『ニセコイ』が出展することが告知されている。アニメ制作会社・ufotableが音頭を取る同イベントは、今回で12回目となる一大イベント。「ジャンプ」作品が出展されるのは今回が初ということで、意外に感じる読者諸氏も多いだろう。アニメ化されることも多い「ジャンプ」作品なので、これを機に、今後のさらなる出展が望まれる。
(雑誌やマンガ作品に関して、言及のない限り、版元は集英社。文中、敬称略)

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