4月より放映開始された深夜アニメの第一話をレビューして、オススメ作品をコンセルジュする連載「深夜アニメ 闇夜の千本ノック」! ※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。
■『メカクシティアクターズ』
第1話「人造エネミー」
原作・じん、キャラクター原案・しづ/わんにゃんぷーによる「カゲロウプロジェクト」を、新房昭之総監督と八瀬祐樹監督、アニメ制作・シャフトによりアニメ化。
引きこもりの青年・如月伸太郎(シンタロー)は部屋の中で悶々とネット三昧の日々。ある暑い夏の日、電脳少女・エネに突然パソコンの中に住み着かれてしまう。エネのせいでキーボードを壊されてしまったシンタローはしぶしぶデパートに買い物に出かけるが、なんと立て篭もり事件に巻き込まれてしまう。人質に取られたシンタローだが、同じ人質の中に奇妙な人たちがいることに気づく。彼らこそメカクシ団だったのだ!
マルチクリエイター・じん氏が展開するご存知「カゲロウプロジェクト」。さまざまなコンテンツでリリースされていますが、今作はアニメ版という位置づけになります。
さて予備知識なく本編を見ましたが……。シンメトリカルな風景描写、特徴的なアイコンの拡大カット、渡辺明夫氏タッチを踏襲した阿部厳一朗さんのキャラクターデザインと、100人に聞いたら1000人が即答するようなどこに出しても恥ずかしくない1000%シャフト調の仕上り。これはカゲロウプロジェクトのファン層を考慮すると、まったくもって正解なのではないかと思いました。ただ、サブタイトルの「人造エネミー」がカゲプロ曲名由来なのに、劇中で使われないのはもったいなく思います。小ネタ的には、冒頭のパソコンのモニターにニコニコ動画風にコメントが流れるシーンがあるのですが、一時停止して観察するとなんとなくスタッフの本音がわかるような。
注目すべきは本作のソフトの販売の仕方。6月末より各巻1話入りで全12巻を1週間おきに発売。DVD・ブルーレイともに3000円代で提供するというもの。正に「隔週刊メカクシティアクターズ」というべきチャレンジャブルな企画。これの成功如何で、今後のアニメソフト販売の方向が変わるかもしれません。(外部参照)
「小さなことからコツコツと無理せずショートアニメから始めよう」なんて考えず、いきなりドーンと深夜アニメ1クールの大勝負に出る太っ腹。「俺が、俺達がクールジャパンだ!」という、正に最先端のエッジを走る新進気鋭のクリエイター魂が堪能できるアニメに仕上がっていると感じました。
【こんな作品のファンにもオススメ】
『ブラック★ロックシューター』『京騒戯画』
(文/出口ナオト)
今後のアニメソフト販売を占う?『メカクシティアクターズ』 深夜アニメ第1話全レビュー!!【12日(土)編】のページです。おたぽるは、アニメ、作品レビュー、シャフト、2014年春アニメ、メカクシティアクターズの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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