昭和の名優と『新幹線大爆破』への愛が暴走! 関根勤の独壇場となった『烈車戦隊トッキュウジャー』

 先週の予告以来、一部の、主に昭和の特撮映画ファンの間で話題沸騰となった第8駅「レインボーライン大爆破」の回です。その理由はもちろん、今回が鉄道パニック映画の金字塔『新幹線大爆破』を元ネタにしているから! 同作は、時速80キロ以下になると爆発する爆弾が新幹線に仕掛けられ、それをネタに国鉄(当時)を脅迫する犯人グループと警察の攻防、そして新幹線の乗務員や乗客の混乱を描き、海外での評価も非常に高いサスペンス映画です(なんせ爆弾の設定が、キアヌ・リーブス主演の大ヒット映画『スピード』にパクられたくらいだ)。これまでの戦隊ものに鉄道と、なかなか厄介……いえ、こだわりのあるオタクたちを相手にしてきた『トッキュウジャー』ですが、今回はさらに昭和特撮映画という新たなオタクが参加。目の肥えた彼らを、本作は満足させることができるのでしょうか?

 さて、こういったサスペンス作品の王道として、ヒロインに爆弾が取り付けられるというシチュエーションがありますが、なんかもう当然のようにトカッチがその役を引き受けてますね。揺れないように、という大義名分があるとはいえ、ピンクのリボンでがんじがらめにして車内のバーに縛るって、スタッフのトカッチいじりはもう高度すぎるレベルに達してきてます。個人的には、すごーく細かいところですが、トカッチが烈車が揺れて転びそうになった体勢を持ち直す時、お笑いコンビ・NON STYLEの石田がネタでよくやる、波打たせるように腕を揺らす動きをしたのがツボに入りました。やっさんバリのメガネ使いに加え、やっぱりお前はお笑い好きか。

 まあトカッチの活躍はいつものことなんですが、ぶっちゃけ今回の主役は関根勤氏演じる車掌さんです。後半、運転室に入ってからは、ほとんど前述の映画『新幹線大爆破』で青木運転士を演じた千葉真一氏のモノマネ三昧。

「このスピードでぇ、曲がりきれるのかぁ」

 昨今の爽やかヒーロー路線の中で、半世紀ほど逆行した雄の臭いぷんぷんな芝居はチビッ子たちの目にどう映ったのでしょうか。なんでも今回の監督が関根勤氏と小堺一機氏のコンビ“コサキン”がやっていたラジオ番組のリスナーだったこともあり、関根氏の出番が大幅に増えたのだそうです。なんて素敵な公私混同だ!! (ちなみに先日お亡くなりになった宇津井健氏演じる倉持室長のモノマネもやっていて、その時「きっとスタッフなりの追悼なんだね」なんて、コサキンリスナーと思しき人の感想を目にした時は不覚にもちょっとじーんとしました)

 しかも、これまで引っ張ってきた“チケットくん(声:山口勝平)って、手から外すとどうなるのか?”も、結構あっさり披露! あまりのことに、それを目にしたヒカリ(演:横浜流星)も「……見なかったことにしよう」って……今回は本当に自由すぎる!! 暴走してるのは烈車じゃなくて、スタッフだよ!!!

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