「深夜アニメ 闇夜の千本ノック」

フェチシーンより“切ない心情描写”に期待の『極黒のブリュンヒルデ』 深夜アニメ第1話全レビュー!! 【6日(日)編】

2014.04.12

【2014年 春の新作アニメ特集はこちら】

 4月より放映開始された深夜アニメの第一話をレビューして、オススメ作品をコンセルジュする連載「深夜アニメ 闇夜の千本ノック」! ※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。

■『極黒のブリュンヒルデ
第1話「きみを待ちながら」

 集英社刊「週刊ヤングジャンプ」連載の岡本倫原作のマンガを、今泉賢一監督と制作会社・ARMSによってテレビアニメ化。

 高校生の村上良太は、子供の頃自分の過失でクロネコという女の子を死なせてしまった事を悔い、 彼女との約束だった「宇宙人の存在」を証明すべく、天文部の活動を続けていた。そんなある日、クロネコそっくりの転校生・黒羽寧子が現れる。彼女は自分はクロネコではないと否定するが、やがて良太の死を予言し、自らを“肉体を改造されて特殊能力を植え付けられた「魔法使い」”と名乗るのだった。寧子を狙う謎の追っ手から、良太と寧子の命を賭けた逃亡劇が始まる。

 タイトルに掲げられている「ブリュンヒルデ」とは、北欧神話に出てくる戦死者の魂を運ぶ女神・ワルキューレの一人であり、ヒロイン・黒羽寧子には常に死の影がまとわりつくのは間違いなさそう。第1話の時点では主人公とヒロインを結ぶさまざまな謎が提示された程度で、お話が大きく動くのは2話以降でしょうか。OP内で描かれているシチュエーションを見る限り、原作のかなり先のほうまでの展開がアニメ版の視野に入っているようですが、さてどうなりますか。

 制作会社のArmsは『クイーンズブレイド』『百花繚乱』などの“肌色多め”シリーズで知られた会社。劇中でも水泳の授業や寧子の脇の下のホクロを確認するシーンなど、フェチっぽいシーンが散見されましたが、むしろ今作では今泉賢一監督の技量に注目。監督は過去に『絶対少年』『僕等がいた』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』などの演出を手がけたこともあり、男女の切ない心情描写に関しても優れた手腕を発揮してくれそうに感じます。

 しかし、最近は主人公の幼稚園~小学1年生頃の思い出、トラウマがストーリーの上の鍵になる作品が多い気がしますが、対象視聴者の年齢を考えたマーケティングなのでしょうか? ちょっと気になりました。

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エルフェンリート』『Another

(文/出口ナオト)

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