「『アニソングランプリ』がなければ、アニソンアーティストになっていなかった」“アニグラ”出身・小林竜之が語る思い

■デビュー曲「ZERO」のような熱い曲は苦手分野だった!?

──デビュー曲「ZERO」は、『最強銀河 究極(アルティメット)ゼロ ~バトルスピリッツ~』のオープニングにもなっていますが、どんな曲に仕上がりましたか?

小林 『最強銀河 究極(アルティメット)ゼロ ~バトルスピリッツ~』はカードゲームが題材となっているアニメ作品で、作中では熱いバトルがたくさん繰り広げられます。楽曲は、そんな作品にぴったりの熱い曲に仕上がりました! でも僕を知っている方だと、きっと想像がつきにくいと思います(笑)。

──確かに小林さんはアニソングランプリではスローテンポな楽曲を歌われていましたよね。

小林 そうなんです。これまでバラードやゆったりした楽曲を得意としていたんですが、今回の「ZERO」はテンポの速いロック調の曲になりました。こういう曲はあまり歌ったことがなかったし、苦手だと思っていたので、これまで避けてきていたところがありました。でも今回はそこに挑戦して、新しい自分を切り開けましたね。

──実際歌うとき苦労した点は?

小林 ロック調だというところにも苦労しましたが、一番苦労したのは“自分のオリジナルの曲にする”というところでした。今までは他の方の曲をカバーして歌ってきたので、既にそのアーティストさんの色や、作品の世界観が歌に入っているので、それを感じて歌えばよかったんです。でも今回は自分が感情を入れて、作品の世界も表現しなきゃいけなくて……。でも制作の過程でひとつひとつの課題をクリアしていって、最終的にはいい作品に仕上がりました。

■ひとり孤独にアニソンに浸った学生時代

──小さい頃からアニソンがお好きだったっということですが、どんなアニソンを聴いていたんですか?

小林 男女問わずいろいろなアーティストさんの曲を聴いていました。初めて買ったCDはテレビアニメ『仙界伝 封神演義』(1999年)のオープニングテーマ「WILL」でしたね。

──「WILL」、名曲ですよね!

小林 しかも、エンディングテーマの「FRIENDS」も一緒に収録されている、豪華すぎるCDでした(笑)。これみたいに、とことん好きになったアニメの歌の主題歌を集めて聴くのが趣味でしたね。『幻想魔伝 最遊記』(2000年)とか。その辺りがアニメを好きになり始めた時期だったんです。

──まずはアニメを好きになって、そこからアニソンも好きになっていった感じですね。当時はアニメ好きの友達はいましたか?

小林 あまりいなくて、それこそ学校ではアニメ好きを隠していました。『ドラゴンボール』や『スラムダンク』などはみんなに受け入れられていましたが、『最遊記』などを観ている友達は誰もいなかったです(笑)。みんなが「週刊少年ジャンプ」(集英社)を読んでいる時に、僕は「Gファンタジー」(スクウェア・エニックス)を買っていたり。隠していたというよりは誰も話す人がいなかったので、ひとりで楽しんでいたという感じです。

──その後、語り合える友達はできましたか?

小林 はい! ひとりオタクの友達ができまして、今でも親友です。その友達に出会ったことがきっかけで、誰かとアニメの話をするのはすごく楽しいんだということを知りました。その後は、アニメ好きを周りにもどんどん言えるようになって、人生が変わりましたね。

──そうやってアニメに惹かれ、さらにアニソンに惹かれていった小林さんですが、アニソンのどこに魅力を感じていたんでしょうか?

小林 やっぱり気持ちの入り方が違います。キャラクターに重ねたり、自分に重ねたり、アニソンはいろいろな楽しみ方ができる。あとは、アニソンを聴くとアニメの世界に自分が入り込んだような気持ちになれたり、情景が浮かんだり……。そのアニメの絵が自然と浮かんでくるっていう経験、きっとみなさんもあると思います。

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