ジブリやガンダムは絶対にNG? アニソンカバーアルバムが乱発され過ぎて規制が厳しくなった?

 昨年、『けいおん!』のさわちゃん先生のDEATH DEVILでも流麗なギターを聞かせてくれるカリスマ的な泣きのギターリスト屍忌蛇(VOLCANO、ex-GARGOYLE、ex-アニメタル)と、ジャパニーズメタルの重鎮ヴォーカリストの坂本英三(ex-ANTHEM、ex-アニメタル)がアニソンカバーバンド“哀戦士”の結成を発表した。

 リリースした1stアルバム『Heartstrings』はアニメタル時代の曲も交えた全10曲の構成で、屍忌蛇の泣きのギターと坂本英三の野太いハイトーンシャウトを堪能でき、かつてのアニメタルファンには待望の一枚だったと言える。

 哀戦士に限らず、ここ数年アニソンカバーアルバムが多くリリースされるようになり、動画共有サイトで人気を得たアニソンカバーバンド“流田P”がメジャーデビューを果たすなど、アニソンカバーが人気ジャンルとして活性化しているように思える。

「アニソンカバーはメジャー、インディーズ問わずによく売れますよ。アルバムの特性もあり、ヴィレッジバンガード等の相性もよく、数字が動きます。アニソンカバー自体がCD不況を打破する可能性のある一つのジャンルとなっているのは確かですね」(インディーズ音楽レーベル プロデューサー)

 確かに昨年だけみても、自身のラジオ番組で絶賛していたAnison Heavy Grooveなるバンドのデスメタルカバーアルバム『The Whispers From The Lost Paradise』、定番のダンスリミックスアルバム『進撃のカバー アニソン神曲MAX』、『アニソン“神曲”カヴァーMIX!!』など多種多様のカバーアルバムがリリースされた。

Anison Heavy Groove『The Whispers From The Lost Paradise』

「でも、最近はたくさんのカバーアルバムがリリースされ過ぎたこともあってか、使用許可が下りないことが増えました。管理が大変になってきているのかもしれません。特にジブリやガンダムの使用許可はなかなか下りないですね。ジブリは前は比較的寛容だったそうですが、海外の実力派ミュージシャンに演奏させた『プリンセス・ジブリ』っていうメタルカバーアルバム以降、かなり厳しくなったと聞きます。このアルバム自体は1万枚くらい売れたらしいんですけどね」(同)

 アニオタだけじゃなく、一般層にも幅広いファンを持つジブリやガンダム絡みの曲はレーベル側からすると非常に魅力的な楽曲なのだろうが、一般層にもファンが大勢いることからブランディングを保つために使用許可を厳しくしているのかもしれない。確かにいまのように乱発されていくと、そもそものオリジナル曲に対しての利権も複雑になってしまいそうだ。しかし、規制を厳しくし、全てが同人音楽へ流れてしまっては本来の音楽市場の助けにはならないだろう。かといってカバーされることでブランディングが壊れるようなことがあってはならないし、簡単に便乗することで価値が下がるのも避けたいところだ。何事もほどほどがいいのだろうが、そのほどほどの見極めが最も難しい。
(文=Leoneko)

The Whispers From The Lost Paradise

The Whispers From The Lost Paradise

恋愛サーキュレーションのカバーがかなりゴツイ!

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