最終回を前にシリアス・ラブコメ展開に発展!? 『サムライフラメンコ』

――毎日、何本ものアニメが目まぐるしく放送されている現代日本。これだけ放送本数が多いと、見るのだって一苦労……。そんな悩める現代オタクのため、「おたぽる」がオリジナル作品を中心にテレビアニメ・レビュー! これさえ読めば、気になるあのアニメのあらすじから評判までがまるわかり!!※本文中には“ネタバレ”が含まれていますので、ご注意ください。

『サムライフラメンコ』
第21話「愛をおしえて」

1403_samurai21.jpgサムライフラメンコ』公式HPより。

【今週の極私的見どころ!】
 何を言いたいのかイマイチ掴めない、要丈治(CV:小杉十郎太)のセリフ。「深イイ話」をさせたいのか「笑いどころを狙っている」のかわからず、失笑しかでません。ストーリーのテンポをことごとく分断するセリフにイラっとしつつも、それが面白い――気がしてしまうのは、筆者ももはや『サムライフラメンコ』中毒なのでしょう(笑)

【今週のおすすめ度】
★★★☆☆
(前回のあらすじはこちら

 羽佐間正義(CV:増田俊樹)が澤田灰司(CV:鈴木晴久)の次なる攻撃に注意するよう電話をかけたのは、ミネラル☆ミラクル☆ミューズの真野まり(CV:戸松遥)でした。コンサート直前で待機していたまりは、生返事で了承したものの、例によってかなり楽観的。しかしコンサートが始まって3人がステージに上がった直後、三澤瑞希(CV:M・A・O)と森田萌(CV:山崎エリイ)は泡を吹いて昏倒します! すぐに病院に運ばれ検査をすると、まりが羽佐間と電話している間、2人が飲んでいたコーヒーに毒物が混入されていたことがわかりました。

 ネットでは、スタッフに扮して画面の端々に登場していた灰司に対し、「ホラーかww」「ミネ☆ミラ、後ろから狙われているぞ!!」と妙にハイテンション! また、昏倒時のみずきと萌の顔が「アイドルなのにリアルすぎる」「顔がヤバイwwwww」とアイドル失格宣言が飛び交いました。

 そんな折、羽佐間は要が昏睡状態から目覚めたと連絡を受けます。まず2人きりで話がしたいという要の要望で、病室に足を踏み入れた羽佐間はまず要に謝罪。そして、一連の騒動が灰司による攻撃だったことを説明します。要はあっさりとその事実を受け止め、「『サムライフラメンコさんによろしく』という彼の声を聞き、彼の姿を見た」と言うのです。

羽佐間「教えてください、師匠。ヒーローがピンチに陥った時、誰に助けを求めればいいんですか?」

要「ヒーローは誰にも助けてもらえない。だが、だからこそ我々には絶対無敵の切り札がある」

 そして、真面目くさった顔をして言い切ります!

要「それは愛だ」

 ……もはや突っ込む気にもなりませんが、要さんが口にすると何もかもが胡散くさい!! ネットでも「ここで視聴者に感動させたかったのなら配役を間違えている」「笑いすら取れず滑りまくってるw」と視聴者脱力。

 ともあれ、「愛とは何か」真剣に悩む羽佐間に救いの手を差し伸べたのは、仕事一筋美人マネージャーの石原澄(CV:中村千絵)でした。石原に愛について聞くは無謀だろう……という内心をひた隠しにし、力になりたいと言ってくれる石原へ羽佐間はこれまでの成り行きをあらいざらい白状します。にわかには信じがたい話でしたが、石原は羽佐間のために「澤田灰司について調べてほしい」とネットニュースプロデューサーの今野明(CV:三上哲)に電話をかけるのです。

 残る問題は「愛について」だけとなった2人。石原の「あなた女の子を好きになったことがないの?」の問いかけに、羽佐間は「ありません」と当然のように答えます。この問答に、視聴者たちのネットでの反応は「やっぱりホモか!!」「羽佐間には後藤さんがいるから」とあらぬ方向へ議論が展開されていました。そんな外界の声など知るよしもない石原は、家族の絆や友情も愛であり、石原が羽佐間のために何かしたいと思うこともある意味で愛だと教えるのです。

 一方、職務中の後藤は、少し目を離した隙に机に置いてあったはずの携帯がなくなっていることに気づき焦ります。必死になって探している最中、いつの間にか置いてあった見覚えのない携帯に“彼女からのメール”が届くのです。そこに書かれていたのは、「こっちは元気ナリよ~。ウソウソ。もう死んでるっつーの」「アンタがいつまでもこんなイカれたコトしっから私は成仏できねーんだよ」といった後藤への罵詈雑言。同時に送られてきた画像には後藤の携帯が映し出され、「返してほしかったら一人でここまで来い。ダッシュな」とURLが貼り付けてありました。

 その夜、羽佐間の携帯に後藤から着信があります。ケンカしたばかりで緊張しながら電話に出る羽佐間でしたが、その声の主は灰司。最悪の展開を想像して、悲痛な叫びに震える羽佐間を灰司は笑います。そして、爆破した羽佐間のマンションにいるからすぐに来るよう指示するのです。

 電話を切った灰司は、目を覚ました後藤を拘束したまま語りかけます。自分が何にも興味の持てない人間であったこと。サムライフラメンコに出会い、その異常さに惹かれていくことで生きている実感を持てたこと。昔よりさらに異常性を進化させたサムライフラメンコに戻ってきてほしいと願っていること。そしておもむろに銃を取り出すと、狂気をにじませた声で告げるのです。

灰司「(サムライフラメンコが進化するため)僕が最強最悪の悪になろう」

 暗転の中、最後に聞こえた銃声は果たして――?



 重っ!! 今までは感動シーンでさえギャグ路線を拭えなかった『サムライフラメンコ』が、ここに来て超メンヘラ展開に突入です! 来週最終回なのに、ちゃんと収拾がつくのでしょうか? ネットでは「“愛=後藤”のオチで、BL展開の最終回だけはやめて!!」「後藤のピンチに飛び込むのは、フラメンコガール(まり)に違いない!!」「主人公には石原さんルートで行きましょう!」と方向や人物は違うものの、ラストはラブコメになるだろうという予測で一致しているようです。また、最終回目前にして辛口評価する視聴者は少なく、「最後にヒーローの課題と本質の話ってのは定番だけど、最後までしっかりとした展開で楽しめる」と多くの人が思っているようでした。

 テーマが「愛」なんて、ヒーローアニメとしてずいぶんセオリー通りにきましたね。でも一筋縄でいかないのが『サムライフラメンコ』ですから、大きなどんでん返しがあると期待しています!
(文/牧野絵美)

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