Kindleでも読める30年前の名作プレイバック 第7回

『ドラゴンボール』悟空も●●●するのか!? 大人になった主人公たちがより激しいバトルを繰り広げる「ピッコロ大魔王編」に突入

 この辺りを「週刊少年ジャンプ」(集英社)の連載で読んでいたのは、中学生も後半の頃だった。いわゆる“ジャンプ黄金期”と呼ばれた頃で、『北斗の拳』『キャプテン翼』『魁男塾』『シティ・ハンター』『聖闘士星矢』『こちら葛飾区亀有公園前派出所』……と、人気マンガがこれでもかと並んでいた。

 当時、糞ヤンキーと頭まで筋肉の体育教師がのさばるしょうもない学校での僕らの会話は、ほとんどが「ジャンプ」の話題だった。

「クリリンが死んだぜ~!!」

という情報は、瞬く間にクラスの男子に広まった。

 クリリンが死んで、ブチギレ復讐に向かった悟空も、ピッコロ大魔王によってあっさりやられてしまう。師匠から受け継いだ大技魔封波でピッコロを封じ込めようとした亀仙人も、技をミスって死亡。ついでに餃子も死亡。ピッコロは絶大なパワーで世界を牛耳り、破壊の限りを尽くすと宣言する。

 これは、今までにない、激シリアスな展開だった。結果的には、カリン塔でパワーアップした悟空が、ピッコロ大魔王を貫き勝利するのだが、いかにも大団円であり、当時の僕らの間では、

「ひょっとしてこれで、ドラゴンボール終わるんじゃない?」

という危機感が広がった。

 高校入試前の、特に娯楽がない時期に『ドラゴンボール』が終わってしまうのは本当に困るので、「終わらないでくれ~」と天に祈ったものだ。その願い叶って、ドラゴンボールは続くことになった。

 しかし、そこで僕らはさらなるショックを受けることになる。新しい展開では、ピッコロ大魔王を倒した3年後の、天下一武道会会場が舞台になる。ピッコロ大魔王が死の直前残した分身を倒すための戦いだ。

 会場は、『ドラゴンボール』始まって以来、初めての雨。そこに現れた悟空は、大人に成長していたのだ。しかも、なんかかっこよくなっている。

 成長した悟空の姿に、亀仙人とブルマは仰天していたが、僕のクラスではもっと激しく騒ぎになっていた。クリリンが死んだのとは、比べものにならないざわめきである。

「やっぱり悟空は小さくないと……」

という消極的な意見もあったし、

「バトルがリアルになると思うから楽しみ!!」

 という意見もあった。僕としては、当時まだ150センチ前後という低身長だったので、あっさり悟空に身長を抜かれてちょっと悔しかった。クリリン頑張れ、と思った。
 

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