【新連載】安田理央の「特殊古書店ダリオ堂」 第1回

アニメ誌以外で初めて「新世紀エヴァンゲリオン」特集を組んだのは日本の代表的なエロ本だった!

――ようこそ、「特殊古書店ダリオ堂」へ。当店では、ちょっと変わった本たちを皆様にご紹介していきましょう。

140321_rio_H.jpg「デラべっぴん」1996年8月号

 こんにちは。「特殊古書店ダリオ堂」店主の安田理央です。ちょっと変わった本ばかりを収集しております。今回からそのコレクションを紹介させていただきますね。

 古本好きと言っても、筆者が主に集めているのは80年代、90年代のエロ雑誌なわけですが、その中でも「おたぽる」向けの物件となると、やはりこれでしょうか。「デラべっぴん」1996年8月号(英知出版)。

「デラべっぴん」は、「べっぴん」の姉妹誌として1985年に創刊されたA4サイズの月刊誌。小沢忠恭の撮影によるノスタルジックな巻頭グラビアの美麗なインパクトもさることながら、ヌード写真の切り抜き組み立て工作「オナマイド」といった凝った企画、そして充実した連載コラムなど、見て良し、読んで良し、遊んで良し痒と、80年代から90年代にかけての、日本の代表的なエロ本とも言うべき存在でした。最盛期には、なんと三十万部もの売上を記録したそうです。

 そんな「デラべっぴん」ですが、この号では突然、テレビ放送終了直後の大特集を組んでいるのです。アニメ雑誌以外で「エヴァ」の特集を組んだのは、「デラべっぴん」が最初だったそうです。

140321_rio_shimen.jpg「新世紀エヴァンゲリオン」大特集

 しかも、内容が半端ではありません。監修に岡田斗司夫を迎え、アニメ史におけるエヴァの位置づけ、アニメ誌でエヴァがどう扱われたか、映像の元ネタ解析、エヴァ都市伝説など、まぁディープ極まりない切り口。伊藤剛による「エヴァとTHE SMITHS」なんて怪評論まで掲載されています。

 そして何よりも凄いのが、各界からのコメント。吉田戦車、竹熊健太郎、江川達也、ほりのぶゆき、天久聖一といった漫画家から、なんと宮崎駿、富野由悠季、押井守の三大アニメ監督にまで話を聞いているのです。

 宮崎監督「見たことがありません」、富野監督「コメントはひかえさせていただきたい」押井監督「2本くらいしか見てないのでコメントしようがありません。悪しからず」とみなさん、そっけないのが、いかにもという感じでいいですね。

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