“描けるマンガ喫茶”に、プロアマ問わず漫画家が結集! 名古屋発『漫画空間』の魅力を直撃!

2014.03.18

「おひとりさまですか?」「禁煙ですか? 喫煙ですか?」ならいざ知らず、最初に店員から「ペンですか? デジタルですか?」と尋ねられる漫画喫茶が高円寺に登場。ここは、漫画が読めて、描ける『漫画空間』(本店・愛知県名古屋市中区大須)の東京1号店だ。

『漫画空間 東京高円寺店』の店長を務める漫画家の深谷陽さん。同店では、漫画制作用の資料本なども取り揃えている(写真左上)。

 同店で店長を務めるのは『スパイシー・カフェガール』(宙出版)などの著作がある漫画家の深谷陽さん。店長席で自身の漫画を描きつつ、コーヒーを運んだり、レジを打ったりと接客もこなす。店内はネームや原稿が描けるペン席15席、漫画制作ソフト「コミックスタジオ4EX」と「Clip Studio」、ペンタブレット、フォトショップが使えるデジタル席4席からなる。複合機を使ってのスキャンもし放題、パソコンとタブレットの持ち込みも可能だ。

「手ブラで来ても原稿が描ける画材一式も無料で貸し出しています。液晶タブレットの導入は様子見ですね。ハード面に関しては、すでに環境が整っている方向けというより、自分の仕事場が持てない学生さんや新人漫画家さん向けと考えていただければ」(深谷さん)

 何といってもこちらの特色は、現役の漫画家が店長を務めているという点。原稿が生み出される過程をライブで楽しめるほか、絵やネームに関するちょっとした疑問や質問に、迅速かつ丁寧に答えてもらえるのも嬉しい。取材にお伺いした際は、店長自ら「お気に入りの人形の絵が描きたい」という女性に静物の描き方と着色法をアドバイスしていた。フルアナログで原稿を制作している深谷さんに代わり、たまたま遊びに来ていた漫画家が別の客にコミスタの使い方を指導する場面も……。作業スペースを設けた同人誌専門の漫画喫茶などもあるが、1時間600円(デジタル席は1時間700円)でプロのアドバイスが受けられるのは、東京ではここだけだろう。

深谷さんがペン入れする様を間近で見ることも!

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