伏線回収と“いつもの”超展開に視聴者は大喜び!『サムライフラメンコ』

――毎日、何本ものアニメが目まぐるしく放送されている現代日本。これだけ放送本数が多いと、見るのだって一苦労……。そんな悩める現代オタクのため、「おたぽる」がオリジナル作品を中心にテレビアニメ・レビュー! これさえ読めば、気になるあのアニメのあらすじから評判までがまるわかり!!※本文中には“ネタバレ”が含まれていますので、ご注意ください。

■『サムライフラメンコ
第19話「静かな生活」

1403_samurai19.jpgサムライフラメンコ』公式HPより。

【今週の極私的見どころ!】
 宇宙戦争も終わって平和を取り戻した世界なら、きっと第1話のようなギャグ路線に戻るだろう。

――と思い込んでいた、筆者(おそらく他の視聴者も)の予想を見事に裏切ったシリアス展開に注目してください!

【今週のおすすめ度】
★★★☆☆
(前回のあらすじはこちら

 世界に平和が訪れた感動のフィナーレから半年後――。

 羽佐間正義(CV:増田俊樹)は、世界を救った英雄として、「世界政府大統領」の最有力候補に挙がっていました!! 大統領になる気はまったくない羽佐間ですが、自分に向けられる人々の笑顔は素直に嬉しいようです。

 そんな折、羽佐間は後藤英徳(CV:杉田智和)が彼女と1年ぶりに地元でデートする約束があることを知ります。「ようやく彼女さんにご挨拶ができる」と喜ぶ羽佐間に、「なんでお前が来る流れになってんだよ」と呆れ声。空気読みましょうよ。羽佐間くん。

 デート同伴は許されなかったものの、後藤の幸せそうな姿を手放しで喜ぶ羽佐間。マネージャーの石原澄(CV:中村千絵)も、羽佐間の無邪気さに毒気を抜かれ、平和な世を噛みしめていきます。仕事の合間には、一緒に撮影に参加していたミネラル☆ミラクル☆ミューズの3人と羽佐間で一時の語らい。和やかな雰囲気の中、羽佐間が語った後藤のデート話に、真野まり(CV:戸松遥)は心穏やかではいられません。

 デート当日、怒ったまりは後藤を尾行することに。何をしでかすかわからないまりを一人にはできない、と羽佐間も同行する羽目になります。

 尾行中に一度後藤を見失った2人ですが、「居候している時に、こっそり実家の住所調べた」という、まりのストーカー行為により、無事(?)後藤の実家に到着。まだ帰っていない後藤に代わり、2人は後藤母から歓迎されます。

 しかし後藤母は、後藤が地元に帰ってきた理由を知って顔を曇らせます。聞くと、後藤の言う「彼女」とは、高校生の頃付き合っていた少女のことで、その少女はある日突然、謎の失踪をとげたというのです。ネットでは「後藤が盗まれた傘を必死に追いかけた理由がわかった」「“彼女”の伏線回収が救われねぇ……」と呟く視聴者が多数。後藤が抱えていた事実には二の句が継げません。

 後藤の母から話を聞いたまりと羽佐間は、彼女が失踪したバス停の場所を聞き出します。夕日に照らされたその場所で、後藤は携帯メールを打っていました。

 勢いよく近づいたまりは、後藤の携帯を奪って逃走。まりが見たのは、送信履歴に残る「to ごっちん」と表示された“彼女から”の大量のメールでした。まりの脳裏には、「あの子、自分でメールを打つんです。最初はそれであの子の気が紛れるならいいと思っていたのですが……」と言った、後藤母の言葉が響きます。

 携帯を取り返しにきた後藤に、「やってることおかしいよ!!」と怒鳴るまり。しかし、後藤は「お前に関係ないだろ」と一蹴します。ここにきて「後藤が一番病んでいたのか」と視聴者も戸惑いを隠せません。

 行き場のない気持ちを抱えたまりは、温泉にミネ☆ミラの2人を呼び出し傷心旅行。一方の羽佐間は、後藤の力になれなかった自分の無力さを嘆きながら帰路につきます。そんな羽佐間の前に、少年がひとり「握手してください」と近づいてきました。気が乗らないと思いつつも、ムゲにはできず手を差し出す羽佐間。嬉しそうな笑顔を浮かべた少年は、突如語り出します。

「だが僕は言う。まず君たちが家に帰らなければ何も変わらないからだ。この街も、社会も、未来も、大人たちも、君たち自身も、僕自身も。だから僕は言う。君たちは迷惑だ!」

 その瞬間――。ビルの高層階で爆発が起こります!! 少年の口にしたセリフは、いつか羽佐間が夜の街を闊歩する少年たちに説教した言葉でした。宇宙の意思いわく、予定調和の中にあるはずの世界でいったい何が――!?



 まだ羽佐間がヘタレヒーローだった頃のあのシーンを、ここにきて回収してきましたね。すっかり忘れていましたが、サムライフラメンコに扮した羽佐間が説教した時、意味ありげに羽佐間を見ていた草食系少年・澤田灰司(CV:鈴木晴久)が確かにいました(第1話)。ともあれ、悪意のない悪事ほど怖いものはありません!

 今回、視聴者からの否定的な感想はほとんどなく、「そうきたか。展開が読めなくて次が楽しみ」「さらに面白くなった」との好意見が飛び交いました。また、ストーリーの途中で2、3言しゃべったネットプロデューサー今野明(CV:三上哲)の部下の声が、OPを歌うFLOWの声であったことも何人かが指摘していました。筆者はまったく気づきませんでしたが……(笑)。

 さて、いよいよ残す放送もあとわずかとなってきた『サムライフラメンコ』。4月13日に中野サンプラザにて、集大成イベント「『サムライフラメンコ』~ヒーローは終わらない~」の開催が決定したそうです! 第2期のOPを歌うFLOW、増田俊樹さんや杉田智和さんなどメインキャラを務める豪華声優陣が出演予定だとか!?  筆者も行きたい!  最初はノリについていけないと感じていた『サムライフラメンコ』ですが、いつの間にか気分は“我が子”。ダメな子ほどカワイイっていい言葉ですね(笑)。
(文/牧野絵美)

■『サムライフラメンコ』オフィシャルサイト内イベント情報
http://www.samumenco.com/special/13.html

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