「週刊少年ジャンプ」情報レビュー

サッカーマンガは「ジャンプ」で生き残れるか!? 新連載が出揃い、打ち切りレースは先読み不可能!

――発行部数280万部(一般社団法人 日本雑誌協会発表)を誇る最強の少年マンガ誌「週刊少年ジャンプ」。そんな「ジャンプ」の最新情報をさまざまな角度からご紹介!

1403_wj14_main.jpg「週刊少年ジャンプ」2014年14号(集英社)。

 本日3日発売の「週刊少年ジャンプ」(以下、「ジャンプ」)2014年14号では、4連新連載最後となるサッカーマンガ『TOKYO WONDER BOYS』が開始となった。作者は“下山健人×伊達恒大”のタッグ。増刊号「ジャンプNEXT! 2012AUTUMN」に同名の読み切りが掲載され、今回の新連載とつながったようだ。本編では、高校生にして将来を有望視されているサッカー選手が、ふとしたことからかつての憧れだった選手の在籍していた弱小クラブを訪れ、謎の高校生と出会うところから始まる。本編には、同誌連載の『ONE PIECE』を使った小ネタも。ちなみに、読切版では、『ONE PIECE』に加え、『NARUTO-ナルト-』の小ネタなども挟んでいた。

 作者のプロフィールなどは、詳しく明かされていないものの、現在ネット上において、下山健人はアニメ『銀魂』や特撮『特命戦隊ゴーバスターズ』を手がけた同名の脚本家と同一人物ではないかとささやかれている。果たして、その真相は? 公式の発表が待たれている。また、伊達恒大は、元々『銀魂』のアシスタント出身。今年の9号での『銀魂』作者・空知英秋のコメントによれば、「長年手伝ってくれた最古参のA(アシスタント)さんが卒業。寂しいけど応援してるぞ、伊達くん」、そして今号でも、空知は「伊達先生連載おめでとう。週刊大変だけどウチの職場よりは楽だから頑張って!!」とエールを送っている。

 ジャンプでは近年、『DOIS SOL』『LIGHT WING』『少年疾駆』など、サッカーマンガは軒並み打ち切りの憂き目にあっている。これらのサッカーマンガで打ち切りとなった作者だが、『DOIS SOL』の村瀬克俊は、現在「週刊ヤングジャンプ」にて格闘マンガ『モングレル』を、『LIGHT WING』の神海英雄は本誌にて『SOUL CATCHER(S)』を、『少年疾駆』の附田祐斗も同じく本誌にて『食戟のソーマ』の原作として活躍をしている。いずれも確かな力量を持ちながら夢敗れたサッカーマンガという高き壁。果たして『TOKYO WONDER BOYS』は“サッカーマンガ不毛の地”となった「ジャンプ」に根付くことができるのか? 注目が集まっている。

 今週の掲載順位では、先週に引き続き『アイアンナイト』が最後尾。新連載開始後なので、即打ち切りの可能性は低いが、黄信号が灯っているといえるだろう。また、『トリコ』が上位陣から一気に中盤まで急降下。新章が始まって間もないが、テレビアニメも今月30日に終了となるなど、不安要素も。アニメについては、原作に追いついたことも要因のひとつとして考えられるが、ここからの巻き返しができるかにも注目だ。そのほか、先週、作者のインフルエンザにより休載となった『ワールドトリガー』が中盤上位に浮上。来週は連載一周年記念で表紙&巻頭カラーを飾ることとなっている。特別企画の開催決定も予告されており、更なる人気拡大が期待されている。

 ついに新連載4本が出揃ったが、『i・ショウジョ』では、新連載3回目にして早くも企画がスタート。劇中に登場する「魔法のアプリ」アイディア募集と、「公式(?)Twitter」の開設を告知されている。(@iBIS_ishojo)早々に企画が開始されたことからも、同作への「ジャンプ」編集部の力の入れ方が伺える。短期打ち切りの可能性は低いか? 今回の新連載は、アニメ化経験もある椎橋寛による『ILLEGAL RARE』、アプリ「ジャンプLIVE」とも連動する『i・ショウジョ』、人気ライトノベル作家原作の『ステルス交境曲』、そして注目タッグの『TOKYO WONDER BOYS』など、いずれも特色のある顔ぶれ。今後、「ジャンプ」の勢力図がどう変わっていくのか? 先読みの出来ない戦いとなるだろう。
(雑誌やマンガ作品に関して、言及のない限り、版元は集英社。文中、敬称略)

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