『宇宙戦艦ヤマト』のサウンドを徹底的に味わい尽くす! 「スペースカインズ×ヤマト講座」レポート!!

■ファン発信ならではの、ツボをついた構成とトーク!

「ヤマト講座」とは、2012年から2013年にかけてイベント上映・テレビ放送展開が行われたアニメ『宇宙戦艦ヤマト2199』を幅広い世代のファンと共に楽しもう、という目的でスタートしたファンイベントである。今回のライブでは、小林氏と音楽・映像関連ライターの不破了三氏が司会として登壇。二人によるファン発信ならではのディープでマニアックな楽曲解説を交えつつライブは進行した。

 ヤマト出航直前のごとき緊張感が会場に漂う中、ライブは力強いスネアのアタックとタイトに刻まれるベースが徐々に気分を高揚させる「ヤマト前進」から、コーラスグループ「アップルパイ」の平山佳代子によるスキャットが美しい「無限に広がる大宇宙」でスタート。旅立ちを前にしたヤマト乗員の心情と、眼前に広がる宇宙空間を思わせる雄大な楽曲で、一気にライブハウスは『宇宙戦艦ヤマト』ワールドに染まった。

1403_kainds_1.jpgスペースカインズの貴日ワタリ。

 ちなみに今回のバンド編成は、スペースカインズのライブではおなじみのギター、ベース、ドラム、キーボードなどいわゆるロックバンド的な構成に、ブラス隊を加えた「コンボバンド」といわれる形態。バンドマスター・貴日ワタリいわく、「今回の編成は、オーケストラと比較してより元の楽曲のテイストに近いサウンドが出せる」とのこと。そう自負するだけあって、この日のセットリストはとにかく濃厚!

 ヤマトの航行、戦闘。艦載機のドッグファイト。平穏な日常など、各場面で使用された楽曲。イスカンダル関連楽曲。ガミラス帝国側の楽曲。そして、「何もかも皆懐かしい」と沖田艦長よろしく聴く物を感慨深くさせるような、地球に帰還したシーンの楽曲など、物語性を感じさせる組曲構成となっており、演奏はもちろんのこと、その構成に関してもさすがとしか言いようがない。

 また、「銀河航路」、ガミラス国歌の「永遠に讃えよ我が光」を観客も一緒になって合唱する場面もあり、ファンイベントならではのサプライズと一体感に観客も思わず笑顔。その合間にも、不破氏による「アニメ『宇宙戦艦ヤマト2199』における、故・宮川泰が手掛けた初代『ヤマト』楽曲と、その息子である宮川彬良が手掛けた新曲の使用比率の統計結果」や、イージーリスニング、プログレなど当時の最先端の音楽を取り入れた初代『ヤマト』のサウンドが持つ先見性など、ここでしか聞けないトークが挿入される。

 音楽とトークの両面から『宇宙戦艦ヤマト』という作品の魅力に迫る内容に、会場は終始大きな盛り上がりをみせた。

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