僕が中学の頃は、バイオレンス教師がいっぱいいた。『ドラゴンボール』を読んでいた中1の担任は、体育教師で頭まで筋肉で出来ているような人だった。
「最近は、教師が生徒を殴らなくなったから、生徒はダメになった」
なんて言う人もいるが、もし中1の時に人気のないところに呼び出されて、立てなくなるまでボコボコに蹴られた経験があったら、そんな事、絶対言わないと思う。
僕は何度もある。
ちなみにその教師から送られてきた年賀状には、『北斗の拳』のケンシロウがプリントされていて、
「貴様はすでに死んでいる」
と書いてあった。『北斗の拳』が少し嫌いになった。
結局その先生は、僕が高校の頃、生徒の骨を骨折させて、ほかの学校に飛ばされたと聞いた。
現実の先生はそんな鬼畜生だったから、余計に亀仙人に憧れたんだと思う。
普段はエッチだけど(今読むとちょっとひくぐらいエッチだが)、弟子には厳しいけれど優しく、それでもひょうひょうと生きている亀仙人は、僕の理想の教師だったのだ。
『悟空修行編』の最後は、天下一武道会での闘いで終わる。亀仙人は悟空とクリリンが天下一武道会で優勝して天狗にならないよう、変装してジャッキー・チュンとして出場する。やっぱりよい師匠である。
結果は僅差で亀仙人の勝ち。
この天下一武道会以降、徐々にバトルマンガの要素も強くなっていく。
亀仙人のもとを離れた悟空はひとり、じっちゃんの形見であるドラゴンボールを探す旅に出る。次回は『レッドリボン軍編』。お楽しみに。
●村田らむ(むらた・らむ)
1972年、愛知県生まれ。ルポライター、イラストレーター。ホームレス、新興宗教、犯罪などをテーマに、潜入取材や体験取材によるルポルタージュを数多く発表する。近著に、『裏仕事師 儲けのからくり』(12年、三才ブックス)『ホームレス大博覧会』(13年、鹿砦社)など。近著に、マンガ家の北上諭志との共著『デビルズ・ダンディ・ドッグス』(太田出版)、『ゴミ屋敷奮闘記』(鹿砦社)。
●公式ブログ<http://ameblo.jp/rumrumrumrum/>
当初の目的・ドラゴンボールは2巻で収集完了!亀仙人の愛情がバトルマンガへと変身させたのページです。おたぽるは、人気連載、マンガ&ラノベ、連載、名作プレイバック、村田らむ、ドラゴンボールの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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