放送されるたびに賛否両論が飛び交う?『スペース☆ダンディ』の気になる中身

――毎日、何本ものアニメが目まぐるしく放送されている現代日本。これだけ放送本数が多いと、見るのだって一苦労……。そんな悩める現代オタクのため、「おたぽる」がオリジナル作品を中心にテレビアニメ・レビュー! これさえ読めば、気になるあのアニメのあらすじから評判までがまるわかり!!※本文中には“ネタバレ”が含まれていますので、ご注意ください。

■『スペース☆ダンディ』
第8話 「一人ぼっちのワンコ星じゃんよ」

1402_spacedandy08.jpg『スペース☆ダンディ』公式HPより。

【今週の極私的見どころ!】
 今回、キャラの絵柄が微妙に違っている感じ。視聴者からは「『ルパン』っぽい」という声が上がっていました。今回の作画監督はアニメーターの清水洋さん。『スペース☆ダンディ』の公式ツイッターによれば、マッドハウスやスタジオジブリ作品を手がけてきて、理想のアニメは『ど根性ガエル』だそうです。そのほか、『ミチコとハッチン』のキャラクターデザインや、『LUPIN the Third -峰不二子という女-』で何回か作画監督を担当したお方。

 筆者個人としては、絵柄のブレはアニメーターさんの個性が出るので、大歓迎です!  最近ではそれを「作画崩壊」と呼ぶ風潮もありますが、特に『スペース☆ダンディ』のような1話完結ものだと違和感も少ないので、こうゆう作品が増えてほしいものです。

【今週のオススメ度】
★★★☆☆
(前回のあらすじはこちら)

 アンドロメダっぽい銀河で、ダンディを捜索するゲル博士(CV:石塚運昇)。助手のビー(CV:畠山航輔)が発明したという、おもいっきりDJのターンテーブルのようなダンディ追跡装置をイジると、全砲門開け! ミサイル発射!! という事態に。結果、ペリー(CV:銀河万丈)からモーレツに怒られるという寸劇が繰り広げられます。ペリーに「クビ!」と言われてしまうゲル博士。でも、多分次週ではクビになってないと思います。だって、『スペース☆ダンディ』だから。ともあれ、ダンディを追うためにゲル博士はワープ!

 かたや、今日も今日とて未登録宇宙人を探すダンディは、機械でできた“キカイ惑星”に到着。スクラップ畑でテンションの上がるQT(CV:佐武宇綺[9nine])や、『カウボーイビバップ』11話「闇夜のヘヴィ・ロック」で捨てられた冷蔵庫らしきものを漁るミャウ(CV:吉野裕行)など、各々惑星を探索(?)します。そんな中、ダンディは一匹のライカ犬を発見。人なつっこい彼女(犬)は、ダンディにすぐに懐きます。

 ダンディは、ライカ犬に“ワンダフルココナッツパイ”略して“ワンコ”と名づけて、宇宙船のクルーに加えると宣言。いわく、「女は可愛いワンコが大好き」と打算的な目的意識を持って……。ダンディ、まったくダンディじゃない。しかし、ほどなくしてぐったりとしてしまうワンコ。そんな彼女は、ダンディに「人間は私を嫌いになったわけじゃないの?」と問いかけます。「私、世界中から嫌われて、誰もいない場所に捨てられちゃったんだから」。そして、「最後にあなたと触れ合えてうれしかった。たくさん遊んでくれてありがとう」と言い遺し、息を引き取るワンコ。

 ダンディは、「ワンコを大海原に飛ばしてやろうじゃんよ」と、棺型ロケットを作って彼女を悼みます。ダンディ、まじダンディ……! ここで激シブ・ナレーション(CV:矢島正明)が、1957年にソビエト連邦が打ち上げた人工衛星・スプートニク2号について、滔々と語り出します。そう、1匹のライカ犬を乗せ、大気圏再突入時に燃え尽きた同衛星について。「果たして遠く離れた銀河の惑星にいた一匹のワンコが、そのライカ犬であったかどうかは定かではない(泣)」

 一見感動的なシーンで、確かにほろりとするのですが、いかんせん展開が早過ぎです……! Aパートで出会いから別れまで終わってしまいました! これには視聴者も、「泣いていいのか、笑っていいのかわからん」と困惑気味です。

 そして、Bパート。宇宙船に戻った一行ですが、実はライカに付いていたノミのような兄弟宇宙人、ノ・ミラー兄弟(CV:小山力也)がミャウに飛び移っていました。“安住の地を探す旅人”であるノ・ミラー兄弟が宇宙船内を探索していると、事故的にダンディがノ・ミラーの兄を殺してしまいます。そして、QTをハッキングして、復讐せんとするノ・ミラー弟! ノ・ミラー兄弟が機械を操ることができる能力を持っているとか。しかし、しょせんはノミほどの大きさ。QTから出てきたところを踏み潰され、あえなく死亡……。

 しかし、ノ・ミラー兄弟の力によってできていた惑星はガッツリ崩壊のカタストロフィ! 崩壊の影響を受けて、ブラックホールが出現しつつあるではないですか! ダンディ一行ピンチ!! 死を覚悟するダンディですが、オネェちゃんたちの励まし(脳内)によって、生きる気力を取り戻します! そして、一行はワープであっさりと脱出。ダンディを追ってワープしてきたゲル一行は、ダンディ達とすれ違い、ブラックホールへと飲み込まれていくのでした。

 最後は黒い枠が円形状に迫ってきたと思いきや、唐突にブービーズのハニー(CV:ゆりん)が現れて、「バイバーイ また見てねー!」と〆。いわゆる(?)「トホホ、もうイタズラはこりごりなん」(by『のんのんびより』)みたいなやつです。な、なんて古典的な……。



『スペース☆ダンディ』の視聴後は、毎回「今回はいまいちだった」「めっちゃ面白い」と、賛否両論それぞれの意見が飛び交います。1話1話のテイストが違うので、“合う”“合わない”が如実に出るようです。筆者的にも今回はどうせならAパートを一話分にして、しっかり感動させてもらいたかったなぁ、というところ。未登録宇宙人とかは別にいいんじゃないですかね?(投げやり)なので、オススメ度も星2つ~4つを右往左往。もっと突き抜けてもらいたい所存です。

 と、そんなのこちらの思いを見透かしたように、次回「植物だって生きてるじゃんよ」は、次回予告を見る限り、カラフルな輪郭線に独特のぬるぬるとした動きから、湯浅政明監督を思わせます。湯浅監督だったらきっとぶっ飛んでくれるはず……。次回の『スペース☆ダンディ』に期待です!!
(文/中目黒日向子)

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