「週刊少年ジャンプ」情報レビュー

『デュラララ!!』の成田良悟が「週刊少年ジャンプ」に参戦!連載レースはさらに激化!?

――発行部数280万部(一般社団法人 日本雑誌協会発表)を誇る最強の少年マンガ誌「週刊少年ジャンプ」。そんな「ジャンプ」の最新情報をさまざまな角度からご紹介!

1402_jump13.jpg「週刊少年ジャンプ」2014年13号(集英社)。

 本日24日発売の「週刊少年ジャンプ」(以下、「ジャンプ」)2014年13号、新連載は『ステルス交境曲(シンフォニー)』。原作は、アニメ化もされたライトノベル『バッカーノ!』、『デュラララ!!』(共にメディアワークス[現・KADOKAWA])の著者・成田良悟が務め、漫画を『エグザムライ』(「ジャンプスクエア」)の作画・天野洋一が担当している。

「ジャンプ」では、過去に野球マンガ『OVER TIME』や『水滸伝』をモチーフとした『AKABOSHI-異聞水滸伝-』を連載した天野。いずれも短期打ち切りに終わっているが、その美麗な絵の評価は高い。また、成田は「ジャンプ」連載中の『BLEACH』番外編ノベル『BLEACH Spirits Are Forever With You I』を執筆し、同作ファンからの支持も厚く、2人のシナジー効果が期待されている。“人気作家×ジャンプのプロパー・マンガ家”という組み合わせでスマッシュヒットとなった『めだかボックス』(原作・西尾維新、作画・暁月あきら)の例もあるので、今後に期待ができそうだ。

 なお、『ステルス交境曲』は、多種多様な種族が集う都会「神防町」に上京した少年が、ボディーガードとして“透明人間”と出会うことから始まる物語。少年マンガらしい設定と、節回しやキャラクターの動機付けに“ライトノベルっぽさ”があり、中高生を中心に人気が出そうな作品といえる。ただ、“さまざまな種族の集まる街”という設定は、先々週より連載を開始した『ILLEGAL RARE』や、先週最終回を迎えた『HACHI-東京23宮-』を彷彿とさせるもの。よくある設定ではあるが、特に『ILLEGAL RARE』とは比較されることになりそうなので、両者の人気競争にも注目していきたい。

 今週の掲載順位では、先週2作品が終了したことを受けて、既存の連載作品が降下し、『アイアンナイト』が最後尾に。その前には、先週より掲載順位を落とした『BLEACH』となっている。すでにアニメ化され人気を誇っていた同作だが、ここ数年の掲載順位は低調気味。本編は最終章のただ中ながら、打ち切りレースの中で円満な終了と相成るか、その動向にも注目が集まっている。また、現在アニメ放送中の『ニセコイ』も前号から掲載順位を大きく落としており、“アニメ化=安泰”とはいかない「ジャンプ」の壮絶な人気競争の様子をうかがい知ることができるだろう。

 そのほか、今年9号で左手骨折によって休載をした『ワールドトリガー』の作者・芦原大介が、今度はインフルエンザにより休載。本編が盛りがりを見せる中、こうした休載が人気に影響を与えないか、ファンにとっては気が気でないところだが、作者の早期の体調回復を祈りたい。

 最後に、“5年間のご愛顧ありがとう”センターカラーを飾り、『べるぜバブ』が今号で連載終了となった。09年から連載が開始された本作は、魔界の王子である全裸の赤ん坊と凶悪な不良高校生が織りなすドタバタ・バトルコメディ。11年には「スタジオぴえろプラス」の手によって、アニメ化も果たしている。中堅のヒット作として「ジャンプ」を支えてきた同作の終了は、新進作家が続々と台頭する現在の「ジャンプ」の勢いを表しているといえるかもしれない。

 なお、本編の最後には、5月発売予定の増刊誌「ジャンプNEXT!!」より番外編“連載”が開始することが告知されている。これまでにも同誌は『ぬらりひょんの孫』の完結編を掲載するなど、「ジャンプ」での連載継続が難しくなった作品を拾い上げる役割を果たすことがあった。アプリ形式の増刊「ジャンプLIVE」にも同様の傾向が見られ、固定ファンの多い作品の供給経路を多く確保するという「ジャンプ」の体制作りを見て取ることができる。こうした掲載モデルも含め、ますます「ジャンプ」から目が離せなくなってきた。
(雑誌やマンガ作品に関して、言及のない限り、版元は集英社。文中、敬称略)

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