今度は『デビルマン』風!?　壮絶な親子喧嘩を繰り広げる『キルラキル』

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――毎日、何本ものアニメが目まぐるしく放送されている現代日本。これだけ放送本数が多いと、見るのだって一苦労……。そんな悩める現代オタクのため、「おたぽる」がオリジナル作品を中心にテレビアニメ・レビュー！　これさえ読めば、気になるあのアニメのあらすじから評判までがまるわかり!!※本文中には“ネタバレ”が含まれていますので、ご注意ください。

■『キルラキル』
第19話「たどりついたらいつも雨ふり」

『キルラキル』公式HPより。

【今週の極私的見どころ！】
　とうとう流子がグレました。グレて、デビルマンになってしもたんや。

【今週のオススメ度】
★★★☆☆
（前回のあらすじはこちら）

　学園上空を覆う服型生命繊維「COVERS」は次々と人間たちを飲み込んでいきます。そして、満艦飾マコ（CV:洲崎綾）もとうとうCOVERSの餌食に。「まんかんしょくー！！」と雄叫びを上げる蟇郡苛（CV:稲田徹）。このカップリングは薄い本もすでに出来ているようですし、万人が予想していたことでしょう。しかし、鬼龍院皐月（CV:柚木涼香）によって学園は爆破され、みな散り散りとなります。

　その一ヶ月後には、COVERSは全国の学園を壊滅させてしまいます。それにしても、全国でこんな得体のしれない服のバケモノが蠢いているというのに、なぜ政府もマスコミも動かないのか？　それは、情報戦略部委員長・犬牟田宝火（CV:吉野裕行）によれば、国民全員に行き渡ったリボックス社の服の生命繊維が、人間の脳から不必要な情報を食べているからなのだそうです。なんというご都合設定！　いろいろと怖いです。

　一方、本能字学園四天王とヌーディストビーチ（以下、NB）は、地下に潜り、COVERSに抵抗を続けます。しかし、四天王たちの極制服は戦いの果てに壊れ、残る武器は、皐月の日本刀・縛斬の折れた刀身から作られた2つの刀とNBの兵器のみ。戦況は著しい劣勢なのでありました。

　そんな中、纏流子（CV:小清水亜美）は、鬼龍院羅暁（CV:朴ロ美[ロは王へんに路]）との戦いの後、いまだに目を覚ましません。美木杉愛九郎（CV:三木眞一郎）は、満艦飾家の面々に見守られる流子のもとを訪れます。満艦飾薔薇蔵（CV：堀内賢雄）は、流子は自分が普通の人間じゃないことにショックを受けて眠り続けているのではないか、というのでした。そして、満艦飾家のママ・好代（CV：福井裕佳梨）は、ピンクの光を放つ美木杉の股間から目が離せません。2分近くCNKガン見です。その様子にネットでは「これは、できてるな……」の声があり、筆者も、まさかの美木杉、好代、薔薇蔵のNTR展開に妄想が逞しくなって、お恥ずかしい次第。

　それはともかくとして、皐月はどうなったのでしょう？　それが、本能字学園の一室、鉄の籠の中にマッパで吊るされてるんです。いつのまにか『キルラキル』のエロ担当はすっかり皐月様です。しかもハード。マッパの皐月様が鬼龍院羅暁に尻パンパン叩かれたりしてる。屈辱の秘密を明かされたりして。というのも、実は、父・総一郎は刺客に殺されたふりをして捨てられた流子を回収した後、姿形を変え、纏一身となってNBを組織したというのです。父親の遺志とばかりに、羅暁の下で忍従してきた皐月の心中を思うと、つらい。

「（皐月を）殺さずに生かしておくのも母の優しさ」という羅暁に、「利用価値があるから生かしているだけだ」と応える皐月。その秘密は「シンラゴウケツ」にあるそうです。「そこまで知っていたか」と応える羅暁、アヒャヒャと高笑いしながら「怒りが深ければ深いほど使い甲斐がある」と皐月の尻をまたバッチバチ叩きます。高3女子高生の尻を叩き過ぎですです。それにしても「シンラゴウケツ」ってなんなんでしょうか？

　その頃、NBの秘密基地はCOVERSの襲撃を受けていました。迎え撃つ四天王と黄長瀬紬（CV:小西克幸）たち。その時、COVERSたちの一体に、満艦飾家の犬・ガッツがまとわりつきます。それを見た蟇郡、もしやの思いで、COVERSに吸収された人間を吸い出す新開発の兵器「救急救命吸具」を使うのでした。弓矢八幡、果たしてそのCOVERSから吸い出されてきたのは、スッポンポンのマコ。おっぱいでかい！　すげえでかい！　でかいよ！

　全裸のマコと半裸の蟇郡による再会の歓びも束の間、隊列を整えるCOVERSたちはハープのような形に変わり、不協和音による攻撃をしかけてきます。その不協和音にとうとう目を覚ます流子。「ギーコラギーコラうっせえんだよ！」と、片太刀バサミの一撃でCOVERSたちを倒してしまいます。でも、なんだか様子がおかしい。まずもって人相がひどい。ガラが悪い。

　神衣・鮮血（CV:関俊彦）が流子に駆け寄りますが、「寄るんじゃねえ！」と流子。そして、「二度とお前は着ない！　お前を見てるとムカツクんだ、同じバケモノだからな！」と叫ぶのでした。

「ああそうだ、わたしは人間じゃない！　生命繊維のバケモノだ！」

　流子の顔が完全にデビルマンです。

　一方、皐月はどうやら足の指に隠し武器を仕込んで反攻の機会を伺っている様子。これからどうなるんだ！　次回は「とおく群衆を離れて」です。

　なんだかもう、そのうち流子は「早く人間になりたーい」とか言い出しかねない。

　でも冷静になって見れば、これって、頭おかしいお母さんとグレた二人の娘による、単なる家庭内問題だ！
（文／尾野スミ）