【詳報付き】写実的な少女イラストは児童ポルノか？ CG児童ポルノ裁判・第二回公判で問われた定義

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検察官「では、さらに標準偏差を説明するために資料を」

証人「自然界の、例えば身長を分類すると高いほう、低いほうに均等で分布します。これを正規分布という。実は、思春期が来るタイミングも正規分布することがわかっています。ですので、調べられた集団における二次性徴の年齢の分布を知ることができます」

検察官「さらに、乳房に関してなんですけども、どのように2度、3度になっていくのか資料を示します」

証人「これは、日本小児科学会雑誌に2005年に掲載された田中という小児科医の論文です。これも7歳でタナー2度になる人は少数ですが、11歳になると90％が……。同じく、3度、4度も」

検察官「では、2度に達する年齢について説明してください」

　次々と資料を示しながら40分ほどかけて二次性徴には個人差があるが、90％以上は微少な差異の範囲内なので、タナー法による年齢鑑定が信頼できることが示されていく。その上で、実際に証人が警視庁の依頼を受けて行った鑑定についての質問が始まる。検察官が裁判官と弁護人に提出された証拠資料の番号を述べ、書見台に資料を置く。

検察官「それでは、写真1を示しています。こちらは、乳房が2度、陰毛が3度と判断されていますが、どのような経過で判断されたのでしょうか」

証人「乳房について説明しますと、乳房の大きさは明らかに発達が始まっていますが、成人の大きさには達していないと思われます。この大きさであれば、通常は3度のことが多いのですが、一番重要な所見は乳輪が乳房の表面から隆起しているかどうかです。角度にもよりますが、多くの場合、光があたった時の影で判断します。左側の乳輪は影ができていないので隆起がないと判断しています。陰毛については、かろうじて見える。まばらに、数がある。精密な写真でようやく見える程度なので、2度です」

検察官「それでは、推定年齢は9歳から14歳だと。それは、どのようにして出されたのですか？」

証人「乳房については、10.3歳が平均ですが、必ず上のほうの年齢まで推定することが18歳未満かどうかを推定するときには、確実です。陰毛の場合平均が11.5歳ですので、こちらも多めに、高めにとって、標準偏差を考えると両方を合わせて、幅広く9歳から14歳とっています」

検察官「続いて、児童2について……」

　同じように、検察官による判定理由の質問が証拠として提示された37枚の写真すべてについて行われる。

　検察官の質問が終わり、20分ほど休憩。

 
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