【連載】誰も語らないパチンコの中の“アニメ” 第3回

ケンシロウの遠足を眺めるだけ!? 『北斗の拳』シリーズが見せたパチンコの“進化の可能性”と“限界”

――アニメの製作費がパチンコの売上で成り立つなど、今やパチンコとアニメ・マンガといったコンテンツの関係は、切っても切り離せないものとなっている。しかしこれまで、パチンコ台で流れるアニメについて語られることは、ほとんどなかった。この連載では、そんな〈誰も語らないパチンコの中の“アニメ”〉<映像コンテンツとしてのパチンコ>について考える。

【第2回】
パチンコの『エヴァ』は完全に終わった!?  アニメのファン層を拡大した『CRエヴァ』に起こった異変

1402_pachinko_hokuto.jpg「ぱちんこ CR北斗の拳5 百裂」HPより。

 前回は、パチンコとマンガ・アニメという関係性において、2004年に登場した『CRエヴァンゲリオン』が革命家であったという話をしたが、この10年、パチンコ業界における影響力という意味で『新世紀エヴァンゲリオン』と双璧をなすべきコンテンツを上げるとしたら、やはり『北斗の拳』になるだろう。

 正確にいえば、『北斗の拳』の伝説をつくったのはパチンコではなく、2003年にリリースされたパチスロ機だ。初代『パチスロ北斗の拳』は、60万台を超えるパチスロ史上最大のヒット台であり、当時の爆裂スペックもあってパチスロの黄金期の立役者と呼ぶべき1台だった。台のヒットから原作人気を再燃させ、劇場版や新OVA制作のきっかけをつくったという点も、『エヴァンゲリオン』ときわめて近いものがある。

 初代パチスロ台の大ヒットを受けて、『北斗の拳』シリーズはスロットからパチンコにも進出。パチンコ業界を代表する大物コンテンツとしての地位を確立している。実際、パチンコ版はシリーズを重ねるごとに洗練されていき、現在の最新シリーズである『北斗の拳5』は、パチンコ機として非常に完成度が高い人気台だ。

 さて、しかし、この連載の主眼はパチンコ台としての優秀さを論じることではない。アニメ表現、コンテンツとしてのパチンコ台としての『北斗の拳』とはどんな台なのだろうか?

 結論からいうなら、『北斗の拳』は真逆の2つの意義を持った台だったといえる。すなわち、パチンコという機械の“可能性の拡張”と“限界の示唆”だ。

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