セクシー大開脚バトルに、男児もお父さんも興奮!!　戦隊愛あふれる名作『キョウリュウジャーVSゴーバスターズ』を見よ！

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■かつてのヒーロー集結に再燃する“正義の心”

　今回の企画として最大の見どころは、従来の「スーパー戦隊 VSシリーズ」の二大スーパー戦隊の共演に加え、『恐竜戦隊ジュウレンジャー』『爆竜戦隊アバレンジャー』の参戦。1992年放送の『恐竜戦隊ジュウレンジャー』から、現行の『獣電戦隊キョウリュウジャー』まで、およそ10年おきに展開してきた、恐竜をモチーフとした3つの戦隊シリーズが一堂に会する様は、リアルタイムでシリーズを追いかけてきた、特に『ジュウレンジャー』のファンにとっては感涙ものです。

「これまでも何度かクロスオーバー作があるし、何をそんな大げさな」と感じる人がいるかもしれません。しかし、実はティラノレンジャー役の望月祐多さんは、10年近く前に、すでに芸能界を引退しているんです。それでも今回のスーパー恐竜戦隊集結の企画を聞いて、さまざまな調整をして、ようやく本作に参加できる環境を整えたそうです。その姿は、まるで劇中のティラノレンジャーの役柄そのもの。ちなみにジュウレンジャーは、その他のオリジナルメンバーもアフレコで参加。諸般の事情でクレジットはされていない某メンバーも本人という噂も……。

　時をこえる正義の心。これは本作のテーマそのものであると同時に、あの頃戦隊ヒーローに憧れていたのに、いつしか熱い気持ちを忘れてしまった大人たちへのエールでもある。うがった見方かもしれませんが、そう思ったとき、坂本監督や望月さんに近い年齢の自分にとって、この作品は単なるフィクションを越えて大事な作品になりました。38年という歴史を積み重ねてきた「スーパー戦隊シリーズ」だからこその作り手と受け手の関係性が、作中、そして制作の過程にまで反映された本作は、まぎれもない“名作”です。

　……余談として、そんな風にジーンとしていたんですが、これも「スーパー戦隊 VSシリーズ」のお約束、新番組『烈車戦隊トッキュウジャー』の顔見せ出演があまりにインパクト強すぎで、感動が吹き飛んじゃいました。まあ、この振り幅が「スーパー戦隊シリーズ」の最大の魅力……かなぁ。
（文／雑賀洋平）

 
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