“黒歴史”ではなくなっていた!? やしきたかじんが抱えた『ガンダム』への葛藤

――芸能人がアニメやマンガへの愛を語ることも珍しくなくなった現代。芸能人の声優起用やタレント声優のメディア進出など、アニメ業界の裾野はかくも広がっている。しかし、かねてよりアニメと芸能界は陰に陽に深く結びついていた。そんな“アニメと芸能界”のつながりを、アニメにも造詣の深い芸能評論家・三杉武が紐解いていく――。

1401_takajin.jpg「砂の十字架」(キングレコード/やしきたかじん)

 体調不良のため長期療養中だった歌手のやしきたかじんさんが、今月3日に亡くなった。
  
 たかじんさんといえば、歌手として「やっぱ好きやねん」や「東京」などのヒット曲を世に放ち、歯に衣着せぬ過激トークで“関西のバラエティー界”を牽引していた人気タレントでもあった。

 個人的には「やっぱ好きやねん」も「東京」も好きな曲であり、1990年代に関東でも放送されていた『たかじんnoばぁ~』(日本テレビ系)での酒を飲みながらの毒舌トークの印象が強い。特に、ビートたけしがゲスト出演した回での2人のやりとりは鮮烈な記憶となっている。

 そして、もうひとつ思い出深いのは、たかじんさんの通算7枚目のシングルにして、人気アニメ『機動戦士ガンダム』の劇場版3部作の第1作の主題歌「砂の十字架」の存在だ。

 同作は人気テレビアニメ『機動戦士ガンダム』の映画化第1弾として、テレビシリーズの再編集に新作カットを加えた形で81年3月に公開された。そんな中、たかじんさんは谷村新司が作詞を手掛けた同曲をその美声で歌い上げており、せつないメロディーと繰り返し口ずさまれる“ライリー”なる独特の歌詞が耳に残っている。

 古くは沢田研二の「ヤマトより愛をこめて」(映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』のエンディングテーマ)しかり、杏里の「CAT’S EYE」(アニメ『キャッツアイ』主題歌)しかり、最近では松任谷由実(荒井由実名義)の「ひこうき雲」が映画『風立ちぬ』の主題歌に起用されるなど、大物歌手とアニメ作品との関係は深い。

砂の十字架

砂の十字架

ライリー ライリー ライリー リラー

“黒歴史”ではなくなっていた!? やしきたかじんが抱えた『ガンダム』への葛藤のページです。おたぽるは、人気連載アニメ連載の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

- -

人気記事ランキング

XLサイズ……
XLサイズって想像できないだけど!!