“二郎”パロディで盛り上がるも、評価が分かれた『スペース☆ダンディ』

――毎日、何本ものアニメが目まぐるしく放送されている現代日本。これだけ放送本数が多いと、見るのだって一苦労……。そんな悩める現代オタクのため、「おたぽる」がオリジナル作品を中心にテレビアニメ・レビュー! これさえ読めば、気になるあのアニメのあらすじから評判までがまるわかり!!※本文中には“ネタバレ”が含まれていますので、ご注意ください。

■『スペース☆ダンディ』
第2話 「幻の宇宙ラーメンを探すじゃんよ」

1401_spacedandy2.jpg『スペース☆ダンディ』公式HPより。

【今週の極私的見どころ!】
 ラーメン屋でのスカーレット(CV:桑島法子)の大立ち回り! ご飯屋さんでの戦闘は、『サムライチャンプルー』を彷彿とさせます!! 今回、作監補佐に久保田誓さん、原画では向田隆さん、平松禎史さんやジブリ作品に多く参加していることでも知られる田中敦子さんなど、超一線級のアニメーターが多数参加。戦闘シーンのクオリティの高さも納得です。

 正直、今回はストーリー的な見どころはなかったのですが、このアニメーションを見れることはとても贅沢で、評点も自然と甘めになりました。

【今週のオススメ度】
★★★☆☆
(前回のあらすじはこちら)

 第2話は、「宇宙人登録センターなう。」と、ベテルギウス星人のミャウ(CV:吉野裕行)がツイッターのようなサービスでつぶやくところから始まります。いつの間にかミャウは、宇宙人ハンター・ダンディ(CV:諏訪部順一)と掃除機ロボット・QT(CV:佐武宇綺[9nine])と同行することとなったようです。件の宇宙人登録センターでは、ダンディが見つけたらしい宇宙人を検査員のスカーレットが審査するものの、成果なし。当然、報酬ももらえません。そんな中、ミャウから「幻の宇宙人が作っているとされるラーメンがある」との情報が。

 情報収集のために訪れたブービーズで、やはり(女は)おっぱいだなと語るダンディ。前回は尻に限るって言ってたのに! ともあれ、ブービーズで幻のラーメンに関する情報をゲットした一行。一路、色んな地方のラーメンが一堂に集まっているという「宇宙ラーメンステーション」へと赴きます。この「宇宙ラーメンステーション」の見た目は、ほぼ新横浜のラーメン博物館です。そこでも、ラーメン店行脚をつぶやき実況するミャウ。その様は、丸の内勤務のOLのごとし。

 一方、ゲル博士(CV:石塚運昇)らゴーゴル帝国は、ダンディたちを必死で探していました。ゲル博士は、「宇宙ストリート銀河ビュー」を使ってダンディを探すも補足できず。「ストリートビューで見つかるわけねぇwww」と、視聴者も総ツッコミです。しかし、ミャウのツイッター(のようなサービス)からダンディたちの居場所が特定されてしまいます!

 そんなこととはつゆ知らず、ラーメン店めぐりを続けるダンディたちは、食べてる最中に手持ちのお金が0であることが判明。このままでは無銭飲食……。お約束ですね。困り果てたところで店内を見回すと、そこには検査員のスカーレットの姿が。無駄にぬるぬるとした動きで、スカーレットに近づくダンディ。「金貸して」と不躾なお願いを拒否された矢先、ゴーゴル帝国から派遣された戦闘部隊が店内に乗り込んできます。ダンディを狙って発砲しまくる追っ手たち。その蛮行に対し、スカーレットは「食べ物は大事にしろ」と、見どころでも挙げたスタイリッシュアクションを披露します!! ネットでは、「(カウボーイ)ビバップのギャグ回っぽい」「戦闘描写はさすが(制作会社の)ボンズ!」と、評価の声が上がっていました。

 その後も、ミャウのツイッターをヲチしては行く先々に現れるゴーゴル帝国の追っ手たちをなんとか撒きながら、ダンディ一行がたどり着いたのは、宇宙に浮かぶラーメン店「ラーメン三郎」。どう見てもラーメン二郎です、本当にありがとうございました。ネットでも「二郎www」「これはギルティ」と大盛り上がり。

 そんな「ラーメン三郎」の奥に幻の宇宙人がいるということで、ダンディとミャウは強行突破! 店の奥にあるワームホールを抜けると、そこは異次元であった。ワープ時のぐにゅぐにゅ作画は、湯浅政明さんを思い起こさせますね。そんな異次元には、年老いた宇宙人(CV:永井一郎)が営む一軒のラーメン屋台が。なんでもこの老宇宙人、ブイブイいわしてた若い頃に間違いを起こし、人(宇宙人)を殺めてしまったそう。自暴自棄になる中で、「ラーメン三郎」の味に出会い、異次元に逃げ込んでラーメン屋を営むこととなったそうです。なるほど、よくわからん。

 老宇宙人にダンディは問いかけます。「寂しくはないのか?」

「寂しいなんて感情はもう忘れちまったんです」と言いながら、老宇宙人からこぼれ落ちる一筋のナミダ。

 そのラーメンを食し、「ナミダがいい味、出してるじゃんよ」と親指を立てるダンディ。ワームホールが閉じてしまうということで、慌てて帰ろうとするダンディとミャウ。その際にダンディは「一緒に来るか?」と老宇宙人を誘うも、静かに断られてしまいます。ダンディ感は満載なのですが、結局なんの話かよくわからない……。

 こうしてダンディと共に帰還したミャウを見て、「やれやれ どうやら厄介な乗組員がひとり増えたみたいですね」と、QTがまとめて第2話は終了。



「わりと面白かった」「一話がヒドすぎた」など、一話よりも面白かったという好意的な意見と、「つまらない」という否定的な意見が共に目立ち、今のところかなり人を選ぶアニメのようです。そのほか、「まだ2話なのでこれからに期待」という声も多く、今後化けるのをいまだに期待している声も多かったです(筆者もそのひとり)。

 お話は、なぜ二郎(ラーメン)をテーマにしたのか? 話の軸として据えた意味が不明という印象。時事ネタは後になって見ると腐ってしまうし、「二郎」パロディがギャグとして強いわけでもなし。ツイッターや実況での盛り上がりを意識したのかもしれませんが、どうにもフワフワしたお話でした。単純なスラップスティックとして楽しむのが正解なのかもしれませんが、ギャグならもっと振りきってもらいたいと、筆者は思うのですが……。

 次回は、「思い切って美少女アニメに路線変更だ!」ということで、予告では乳を揺らしながら走る謎の美少女! 視聴者からは「テコ入れwww」との意見もありますが、果たして? 美少女のデザインからは、『クイーンズブレイド』や『一騎当千』あたりのアームスの匂いがします。そんな第3話「騙し騙される事もあるじゃんよ」に、今度こそ期待です!!
(文/中目黒日向子)

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