妹からドジっ子女子大生まで!新作深夜アニメ怒涛の第1話全レビュー!!【4日土曜/6日月曜編】

2014.01.08

 大好評! 2014年放映開始のアニメ1話を総レビューしてオススメ作品をコンセルジュする「深夜アニメ 闇夜の千本ノック」!! 今回は4日土曜編と6日月曜編をお送りします!※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。

【5日(日)放送開始の深夜アニメ】こちら



【4日(土)放送開始の深夜アニメ】

■『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』
第1話「美月SOS」

『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』公式サイトより。

「月刊ドラゴンエイジ」連載の松沢まり原作マンガを畑博之監督とproject No.9制作でアニメ化。神前美月は幽霊の日和に取り憑かれ、TST(貞操帯)を付けられてしまう。外すには義理の兄の夕哉と恋愛をしなければならないのだが…!

『妹ちょ(いもちょ)』の略称で有名な本作。エロ描写なら今のところ今期イチバンの濃厚さ。地上波で0時前の放映なのに大丈夫なのか? と心配になるレベル。美月役の橋本ちなみさんは本作がほぼデビューだそうですが、いろいろな意味(!)で相当がんばっていると思います。

 キャラクターデザインの鈴木大さんはさまざまな作品に参加されているキャリアのあるアニメーターだが、キャラデ担当はおそらく初めてなのでは? 個人的にアニメ版『かんなぎ』に似た絵柄と感じたので、このあたり原作ファンには意見が別れる所ではなかろうか。

 今年春に実写映画も公開予定だそうですが、この過激な内容をそのままやるんですかね……。

【こんな作品のファンにもオススメ】
『ヨスガノソラ』『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』



■『生徒会役員共*』
第1話「また桜の樹の下で/ねむねむの季節ポロッ/ねこをかぶったオオカミ」

『生徒会役員共*』公式サイトより。

「週刊少年マガジン」連載の氏家ト全原作の学園四コマギャグマンガを金澤洪充監督とGoHandsがアニメ化。前作から4年ぶり、11年より順次リリースされたOVAシリーズにひき続いての続編テレビシリーズとなる。

 根強いファンが多いこの作品、前作からもOVAからもキワキワな下ネタ全開で笑わせる姿勢は変わっていない。ときどき、自主規制音(ピー音)が多すぎて何言ってるかわからないところがあるのだが、それもまたギャグの一種という姿勢を貫いている。

 後半の『スルメとタカトシまっぱ!』コーナーはOVAからの引き継ぎで、こういうノリはファンにはうれしい。長回しのカットから察するに学校内や相当数のキャラクターの3Dモデルが存在するようだが、手描きキャラクターとのマッチングに違和感がないのはさすがCGやデザインの経験も豊富な金澤監督といったところ。

 ギャグアニメは人によって好き嫌いの好みが分かれるジャンルだが、本作は視聴者が同時に一斉に盛り上がれる点においてツイッター実況に最適な番組ではないだろうか。

 蛇足ですが、冒頭の雲海の中のジャンボジェットから地上までをワンカットで見せたシーン、乗客の中にナベシン(『はれときどきぶた』『ヤマトナデシコ七変化』などのワタナベシンイチ監督)がいたような……?

【こんな作品のファンにもオススメ】
『GJ部』『生徒会の一存』シリーズ



【6日(月)放送開始の深夜アニメ】

■『とある飛空士への恋歌』
第1話「旅立ちの島」

『とある飛空士への恋歌』公式サイトより。

 犬村小六の原作小説(ガガガ文庫)を鈴木利正監督とトムス・エンタテインメント制作でテレビアニメ化。11年公開の長編映画『とある飛空士への追憶』と世界観を同じくする。

 原作が『ロミオとジュリエット』モチーフの一般小説寄りのライトノベルなので、OP主題歌がちょっとそぐわないように思えた。また小説全5巻の要素をどう取捨選択してシリーズ構成するのかにも興味を惹かれる。飛行機や空中戦の描画はフル3DCGによるものだが、難しいと言われる対象物のない空をバックにした演出がどのように効果的に描けるのか注目したい所。

【こんな作品のファンにもオススメ】
『輪廻のラグランジェ』『ラストエグザイル』シリーズ



■『そにアニ -SUPER SONICO THE ANIMATION-』
第1話「がんばりまうsよ~♪」

『そにアニ -SUPER SONICO THE ANIMATION-』公式サイトより。

 ニトロプラスのマスコットキャラである「すーぱーそに子」を公式キャラクター設定や世界観に従って川村賢一監督とWHITE FOXがアニメ化。

 一言で言うと天然ボケのドジっ子女子大生の日常系アニメ、という印象。このあたりは脚本の黒田洋介さんの最も得意とする分野なので安心できる納得の仕上り。深夜らしくエロ描写もあるが「お色気シーン」と呼びたくなるようなホンワカしたレベル。地に足の着いた丁寧な作品なので女性にもおすすめできる一作と思う。逆に男性アニメファンには食い足りないかも知れないが、その部分はそに子のバンド仲間である第一宇宙速度のメンバーの今後の活躍に期待かもですね。

 どうでもいいことですが睡眠中も自転車乗ってる時もヘッドホンしたままなのは(某メーカーとタイアップしてるらしいけど)危険ではないでしょうか……。声優出演クレジットが「すーぱーそに子 -すーぱーそに子」のままなのはイメージ重視のためなのだろうけど笑ってしまった。むしろ「そに子のおばあちゃん – 井上喜久子」というクレジットに衝撃を受けた古参マニアが多数いたのではないかと想像(笑)。

【こんな作品のファンにもオススメ】
『おねがい☆ティーチャー』『デ・ジ・キャラット』シリーズ



■『攻殻機動隊入門あらいず』

『攻殻機動隊入門あらいず』公式サイトより。

「月刊ヤングマガジン」連載中の山本マサユキ『攻殻機動隊ARISE ロジコマンガ』に登場するロジ子とコマ子がナビゲーターとなり『攻殻機動隊ARISE』の魅力について解説するミニ番組。

 第4回からはオリジナルのショートアニメが放送されるらしいのでファンは見逃さずチェックしておこう。第1回は映画第一作~映画第二作~『STAND ALONE COMPLEX』シリーズに至る膨大なアニメ版『攻殻機動隊』の流れをコンパクトにまとめて紹介していた。

【こんな作品のファンにもオススメ】
『攻殻機動隊』シリーズ、『MobilePolice PATLABOR ミニパト』



■『ディーふらぐ!』
第1話「風間一派だ!」

『ディーふらぐ!』公式サイトより。

「月刊コミックアライブ」連載、春野友矢の原作マンガを菅原静貴監督とブレインズ・ベースによってアニメ化。不良を気取る府上学園の風間堅次は、ボヤ騒動からゲーム製作部の奇妙なメンバー達と知り合い、無理やり入部されることになるが……。

 キャストが結構豪華な印象を受けるが、これは以前発売されたドラマCDの配役を踏襲しているため。こうした気配りはファンにとってうれしい配慮と言える。その中でも花澤香菜さん演じる柴崎芦花のエキセントリックなキャラクターが物語の中心となっており、『となりの関くん』に続き、今期は妙に優遇されている印象だ(笑)。

 ヤンキー男子と文化系女子の交流がテーマのマンガ・アニメ作品は今までも多数あるため、他作品と区別化し本作独自のカラーとアピールがどこまで出来るのか、このあたりのさじ加減がブレインズ・ベース育ちの菅原監督の技量にかかっていると思う。EDや公式サイトを見ると異様に多くのキャラが出る事を示唆してるようだが、今後まさかのビックリマン状態となっていくのだろうか? 本編終了後のエンドカードをTYPE-MOONの武内崇先生が描いておりいきなり豪華! この部分にも期待できるかもしれないぞ。

【こんな作品のファンにもオススメ】
『帰宅部活動記録』『男子高校生の日常』シリーズのファンの方に

 今回はここまで! 次回、7日火曜編と8日水曜編をお楽しみに!!
(文/出口ナオト)

【5日(日)放送開始の深夜アニメ】

■2014年1月期新作アニメ全1話レビュー“深夜アニメ 闇夜の千本ノック”一覧
【5日(日)放送開始の深夜アニメ】はこちら
【4日(土)、6日(月)放送開始の深夜アニメ】はこちら
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【9日(木)放送開始の深夜アニメ】はこちら
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