2014年、新年の訪れと共にやって来ました、テレビアニメの新番組ラッシュ!! 今期は特に深夜アニメの本数が多く、すべてを視聴することもままならないかも。そんな忙しいあなたに代わって「おたぽる」では、新作深夜アニメの第1話をチェックして、見どころをレビューします! これを参考に、自分だけの視聴タイムテーブルを決めてみてはどうでしょうか。名づけて「深夜アニメ 闇夜の千本ノック」! まずは日曜深夜編(5日放送分)からスタート!!(4日土曜放送分は6日月曜編と共に公開予定です) ※放送日などは全国ネット及びTOKYO MXに準拠します。
【5日(日)放送開始の深夜アニメ】
■『ノブナガン』
第1話「織田信長」
「月刊コミック アース・スター」連載の久正人の原作マンガを近藤信宏監督、制作会社ブリッジでアニメ化。偉人の遺伝子を受け継ぐ者たちが、AUウェポンと呼ばれる特殊能力を覚醒させ、未知の存在・進化侵略体と戦うバトルアクション作品。
いわゆる「能力者アクション」のジャンルに属する本作だがとにかく展開が早く、番組1話としてのツカミはあったと思う。癖のある絵柄と公開オーディションで選ばれたメインキャラクター2人の演技については好みの分かれるところだろうか。そろそろアース・スターブランドという作風カラーが確立しそうな気配も。
あとガンジーの子孫の人は、まだ普通に現代にいる気もするのだが……?
【こんな作品のファンにもオススメ】
『戦姫絶唱シンフォギア』シリーズ、『fate』シリーズ
■『みんな集まれ!ファルコム学園』
「月刊ファルコムマガジン」にて連載中の4コママンガをショートアニメ化。
今までOVA化されたことはあったものの、日本ファルコム原作の作品がテレビ化されたのは今回が初めて。人気ゲームの主人公が徒花的に集結した3分ほどのギャグアニメですし、内容を突っ込むのも野暮ですが、もう少し作画班が頑張らないと多方面に失礼なのでは……と感じる。なんとなく『新ビックリマン』終盤のビックリ学園編を思い出しました。
【こんな作品のファンにもオススメ】
『ようこそロードス島へ!』『学園都市ヴァラノワール』
■『ウィッチクラフトワークス』
第1話「多華宮君と炎の魔女」
「月刊good!アフタヌーン」連載の水薙竜のマンガを、J.C.STAFFと水島努監督によってアニメ化。対立する魔女たちの勢力争いに巻きこまれた主人公の高校生・多華宮仄と、仄を守る同級生の魔女・火々里綾火の学園生活を描く。
巨乳大女ヒロインに振り回される気弱主人公という構造からは魔法少女版『The かぼちゃワイン』の趣がある。ギャグ演出に定評のある水島監督だが、バトルよりもラブコメ要素主体の本作では『ガールズ&パンツァー』『じょしらく』などの作品で見せた複数の女の子キャラの性格を細やかに描く演出が期待できそうだ。
綾火を演じる瀬戸麻沙美は、今まであまり演じてこなかったクール系のキャラクターだが、なかなかのはまり役ではないだろうか。
【こんな作品のファンにもオススメ】
『ゼロの使い魔』『とらドラ!』
■『スペース☆ダンディ』
第1話「流れ流されて生きるじゃんよ」
ボンズ製作、『カウボーイビバップ』の渡辺信一郎監督によるスペースオペラ風アクション。アメリカのカートゥーンネットワークと国内外同時展開が決定した、海外でも注目の作品だ。
矢島正明氏のナレーションがオールドファンには感涙モノ。おっぱい・尻の連呼が「サービスしてますよ!」という自虐ギャグにも思われるのは、ご愛嬌。巨大生物の惑星での背景動画動かしまくりによる手間のかかったスペクタクルシーンは、最近のアニメでは見なくなったダイナミックなアクション描写で感心。一話完結の投げっぱなしスタイルが、今後吉と出るか凶と出るか?
【こんな作品のファンにもオススメ】
『宇宙海賊ミトの大冒険』『YAT安心!宇宙旅行』
■『ノラガミ』
第1話「家猫と野良神と尻尾」
「月刊少年マガジン」連載のあだちとかのマンガを、タムラコータロー監督と製作会社ボンズによってアニメ化。未熟な半人前の神・夜卜と夜卜の過失によって半妖となってしまった壱岐ひより。2人はさまざまな妖(あやかし)や神々との争いに挑むことになる。
ひねった設定かと思いきや、実はヒロインを助けて戦う主人公ヒーローという王道の少年マンガな展開で、安心して見られる内容。キャラデザと総作画監督を担当する川元利浩氏の絵柄は原作の特徴をよく捉え、1話では山崎秀樹氏とともに枚数を使った丁寧なアクションを見せた。(パンチラもあったが、エロ目的の不自然な感じではない)難しいことを考えず、肩肘張らず楽しめる娯楽作として楽しませてくれることに期待。
【こんな作品のファンにもオススメ】
『夜桜四重奏』シリーズ、『境界の彼方』
■『バディ・コンプレックス』
第1話「出会い」
『境界線上のホライゾン』シリーズに携わった田辺泰裕監督が送る、サンライズ製作によるオリジナルロボットアニメ。平凡な日常を過ごす高校生の主人公の元に突如謎の敵が襲来、同級生の少女に導かれて巨大ロボットに乗せられて……と、大変オーソドックスなスタート。
ストーリーもメカデザインもエヴァンゲリオン以前の90年代リアルロボットもの(それもアニメではなくPSやサターンのゲームにありがちな印象)の雰囲気が漂っており、これは先祖返りなのか単なるオールドスタイルなのか? その答えは、この先の展開に期待といったところだろうか。
いわゆる「ボーイミーツガール」物と思いきや、男女色々な組み合わせ(カップリング)が控えているらしく、腐女子的視点でも注目作かも。
【こんな作品のファンにもオススメ】
『機動戦士ガンダムSEED』シリーズ、『アクセル・ワールド』
■『ノブナガ・ザ・フール』
第1話「星」
河森正治氏が原作、佐藤英一監督とサテライト製作による異色ロボットロマンアニメ。色々と奇をてらいながらも、最後は「天空から落下した美少女と巨大ロボットを熱血主人公が救出して起動」という王道テンプレに収めたのはさすが。
東の星=日本がモデルの人物はノブナガ、ヒデヨシ、ミツヒデと戦国時代由来なのに対し、西の星=西洋がモデルの人物はジャンヌ・ダルク、アーサー王、レオナルド・ダ・ヴィンチ、マゼラン船長と時代がバラバラなのが気にかかる。加えて劇中にタロットカードがさまざまな象徴として扱われるようだが、少々要素を詰め込みすぎでは? と心配になる。なんでもありの作風は回を重ねるうちにまとまりを欠いてしまうきらいがあるが、そんな心配も「是非もなし!」で吹っ飛ばすような豪快な展開を期待したい。
【こんな作品のファンにもオススメ】
『創聖のアクエリオン』シリーズ、『戦国BASARA』シリーズ
■『咲-Saki- 全国編』
第1話「上京」
「ヤングガンガン」掲載、小林立原作の麻雀マンガを、小野学監督、Studio五組製作でアニメ化。『咲-Saki-』、派生作『咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A』に次ぐ3度目の映像化となる。
強者集結、武闘会出場者紹介に徹した1話の作り。ライバル新キャラクターが続々登場するのは対決バトル物定番のパターンだが、その分、従来の主人公側キャラやここまでのあらすじなどは一切語られないので、今作から見始めた人にはやや理解しづらい面があるかも? 本格的な麻雀対決は次回からか。湯気多めながら入浴シーンもあり。
【こんな作品のファンにもオススメ】
『スーパーヅガン』、『Aチャンネル』シリーズ
■『となりの関くん』
第1話「ドミノ」
「月刊コミックフラッパー」連載。森繁拓真の4コママンガを、ムトウユージ監督とシンエイ動画製作でアニメ化。
OPでいきなり関くんがアニメーションの動画を割っていて、まずは軽いメタ・ギャグのジャブ攻撃。消しゴムによるドミノ倒しは3Dで描かれており、技術の無駄遣いっぽい感じがグッド。ムトウ監督らしいバカバカしい小ネタを丁寧に見せる作風の作品であり、尺も短いので、深夜の深い時間よりも土曜日の午前中とかにまったり見たい雰囲気の良作ではないかと感じた。EDの文房具ドラミングは著名なドラマー・神保彰さんの演奏によるもの。
今後も横井るみ役の花澤香菜がほぼ全編しゃべりっぱなしの作風になると思われるので、声優ファンにもオススメです。
【こんな作品のファンにもオススメ】
『クレヨンしんちゃん』シリーズ
以上! 次回、6日月曜編と4日土曜編をお楽しみに!!
(文/出口ナオト)
■2014年1月期新作アニメ全1話レビュー“深夜アニメ 闇夜の千本ノック”一覧
【5日(日)放送開始の深夜アニメ】はこちら
【4日(土)、6日(月)放送開始の深夜アニメ】はこちら
【7日(火)、8日(水)放送開始の深夜アニメ】はこちら
【9日(木)放送開始の深夜アニメ】はこちら
【10日(金)放送開始の深夜アニメ】はこちら
【11日(土)放送開始の深夜アニメ】はこちら
【12日(日)、15日(水)放送開始の深夜アニメ】はこちら
今期見るアニメはどれを見るべき?新作深夜アニメ怒涛の第1話全レビュー!!【5日/日曜編】のページです。おたぽるは、アニメ、作品レビュー、ノブナガ・ザ・フール、スペース☆ダンディ、2014年冬アニメ、ウィッチクラフトワークス、ノブナガン、となりの関くん、みんな集まれ!ファルコム学園、ノラガミ、バディ・コンプレックス、咲-Saki- 全国編の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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