"アニメ”と”歴史”を創るアニメスタジオ【第1回/後編】

現行ビジネスモデルの走り!?サンライズがアニメ業界にもたらしたもの

■サンライズが抱える今後の課題とは~2000年以降

・キータイトル……『コードギアス 反逆のルルーシュ』『犬夜叉』『ケロロ軍曹』『ラブライブ!』
・キーマン……福田己津央
       (『機動戦士ガンダムSEED』シリーズを監督。
        『ガンダム』ブランド復権を促した)
       谷口悟朗
       (『無限のリヴァイアス』『プラネテス』
        『コードギアス 反逆のルルーシュ』などを監督)
       水島精二
       (『機動戦士ガンダム00』『夏色キセキ』を監督したほか、
        『アイカツ!』スーパーバイザーを担当)
・キーワード……ガンダム頼りの収益構造問題、ジャンルの多面化

 2000年に入ると、多くのキャラクター商品を扱うバンダイグループの強みを生かし、サンライズは幅広いジャンルの作品を発表し始める。従来通りの『ガンダム』シリーズや、『GEAR戦士電童』『コードギアス』『ゼーガペイン』といったロボットもの。『CLUSTER EDGE』『TIGER&BUNNY』『セイクリッドセブン』といった美形男性キャラによる等身大ヒーローもの。高橋留美子のコミックを原作とする『犬夜叉』をはじめ、『プラネテス』『銀魂』『男子高校生の日常』『貧乏神が!』『境界線上のホライゾン』『アクセルワールド』といった原作もの。『舞-HiME』シリーズ『夏色キセキ』『アイカツ!』『ラブライブ!』といった美少女キャラクターもの。『激闘!クラッシュギアTURBO』シリーズ、『まじめにふまじめ かいけつゾロリ』『ケロロ軍曹』『最強銀河 究極ゼロ ~バトルスピリッツ~』のような児童向けアニメといった具合に、ありとあらゆるジャンルのアニメが、2000年代以降サンライズから誕生した。

 また、バンダイナムコグループのゲームを原作、原案とする『アイドルマスターXENOGLOSSIA』『テイルズオブジアビス』という作品も制作。各作品とも、やはりスポンサーのオーダーと作家性のせめぎ合いから生まれた、個性的な作風となっている。ただその収益構造を見れば、『ガンダム』シリーズ頼りとなっている感は否めず、現在もテレビシリーズ『ガンダムビルドファイターズ』、OVA『機動戦士ガンダムUC』の2作が進行中。さらに今後は、初代『ガンダム』を原案にしたコミックのアニメ化作品『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』も予定されており、当面この傾向は変わらなそうだ。今後のサンライズを占う要素として、『ガンダム』ブランドをいかに維持していくか。はたまた『ガンダム』に代わる新たなコンテンツをいかに開発していくか、が挙げられるだろう。

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