【新連載】"アニメ”と”歴史”を創るアニメスタジオ【第1回/前編】

経営主導主義が作家性を育んだ!日本のロボットアニメを牽引したサンライズの歴史

2014.01.04

――アニメはアニメ制作会社によって作られる! それは当然のことながら、これまでアニメスタジオは、「スタジオジブリ」を除いて、一部の好事家によって語られる存在に過ぎなかった。しかし、近年アニメスタジオはブランド化が進み、古くは「サンライズ」から「東映アニメーション」、近年では「京アニ」「シャフト」など、アニメ制作会社は広く語られるようになっている。そこで文献などを参考に、改めて各アニメスタジオを概観。アニメ制作会社を通じて、アニメ業界の歴史とその変遷を紐解いていこう。

【第1回】サンライズ

株式会社サンライズの公式HPより。2014年の年賀イラストが掲載されており、同社の多様な作品ジャンルを伺い知ることができる。

『機動戦士ガンダム』『装甲騎兵ボトムズ』『コードギアス』『ミスター味っ子』『銀魂』『犬夜叉』『ラブライブ!』に『ケロロ軍曹』……。

 時代を超えて多くのファンを持つロボットアニメから原作ものアニメ、果ては美少女たちが歌い踊るアイドル系アニメから児童向けアニメと、ジャンルを問わず数々のヒット作を多数世に送り出しているアニメ制作会社。それがサンライズである。

『ガンダムビルドファイターズ』『最強銀河 究極ゼロ ~バトルスピリッツ~』『ファイ・ブレイン ~神のパズル』『アイカツ!』『革命機ヴァルヴレイヴ』と、2013年秋クールの同社制作タイトルを見ても、王道ロボットものホビーものから女児向けアニメまで多種多様。今や日本のアニメ業界において、決して見逃すことのできない存在となっているサンライズだが、その成り立ちやここに至るまでの道のりは意外と険しく、さまざまな紆余曲折があったことはご存じだろうか。

 サンライズの歴史こそ、日本のアニメが子供向けの「テレビまんが」から、世界中のアニメファンを熱狂させる「アニメ」へと変化していく過程そのものといっても過言ではない。当連載第1回めの今回は、簡単にサンライズの歴史を振り返ってみたい。

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