そんなとき、ひとつのサイトが目に入った。
Pixiv。そこでは「茄子」と検索すれば、茄子の名を冠するキャラクターや、夏野菜の擬人化などさまざまなイラストが見つかる。
これを見て、私はようやく気がついた。そうか、そうだったんだ。僕はおもむろに担当編集に電話をかける。
「茄子のマンガは見つかりましたか?」
「……見つかりませんでした。いえ、そもそもそんなものなかったんです」
「!? どういうことですか……!」
そう、完璧な茄子マンガなど存在しないのだ。私たちが心に描く茄子は、それぞれに違う。その中から、たったひとつだけを選び取ることなどできはしないのだ。
(歌)八百屋の店先に並んだ、いろんな茄子を見ていた。ひとそれぞれ好みはあるけどみんなどれもきれいだね
気づくと電話口でそう歌っていた僕は、「どのマンガも、世界にひとつだけの茄子です」とつぶやき、電話を切った。あなたの茄子マンガは、あなたの心の中だけにある。広大なマンガの海のなかから、それを探し当てること……それこそが、マンガ好きにふさわしい年始なのだ。
結論:茄子食って寝ろ
(文/小林聖)
【新春コラム】元日は“初夢マンガ”を読んで幸せになろう!!のページです。おたぽるは、マンガ&ラノベ、作品レビュー、ベルセルク、ドラゴンヘッド、茄子の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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