マコというキャラの重要性が際立った『キルラキル』12話は笑って泣ける！

• ツイート
• 

――毎日、何本ものアニメが目まぐるしく放送されている現代日本。これだけ放送本数が多いと、見るのだって一苦労……。そんな悩める現代オタクのため、「おたぽる」がオリジナル作品を中心にテレビアニメ・レビュー！　これさえ読めば、気になるあのアニメのあらすじから評判までがまるわかり!!※本文中には“ネタバレ”が含まれていますので、ご注意ください。

■『キルラキル』
第12話 「悲しみにつばをかけろ」

『キルラキル』公式HPより。

【今週の極私的見どころ！】
　まじマコ天使。

【今週のオススメ度】
★★★★☆
（前回のあらすじはこちら）

　前回で探し求めていた「片太刀バサミの女」針目縫（CV:田村ゆかり）と、ついにあいまみえた纏流子（CV:小清水亜美）。今回は、頭から流子と縫の戦闘です。

　流子との対決中、縫は神衣・鮮血（CV:関俊彦）から絆糸（ばんし）を引き抜きますが、鮮血は1本の絆糸を抜かれたくらいでバラバラになるほどヤワじゃありません。「さすがは纏博士だわ！まんまと騙された！」とのたまう縫。あの時、流子の父・纏一身（CV:有本欽隆）に何があったのか？

　半年前の纏家地下研究室。研究中の一身を訪れた針目縫の左目にはまだ眼帯がありません。「俺の研究を嗅ぎつけて来たというわけか」と言う一身。どうやら、縫は一身の研究成果を奪いにやって来た様子。そして一身と縫のバトルが始まります。流子のとーちゃん、ジジイのくせにやたら動きが機敏。

　おされ気味の戦いを強いられる一身。そこで、一身は「断ち斬りバサミ」を持ち出します。片太刀バサミの元の姿であるこのハサミ、一身いわく「生命を賭して開発してきた、生命繊維の生命そのものを絶ち切るハサミ」だそうです。ハサミの登場で形勢逆転かに見えましたが、逆にハサミを縫に取られてしまい、一身は刺されてしまいます。そこに、流子が登場。一身は流子の気配で一瞬スキを見せた縫に斬りつけて左目を奪いますが、それに逆上した縫が「片太刀バサミ」を一身の身深く滑りこませるのでした。

　父の死に際を聞かされた流子は、逆上しまくり。鮮血は「その血の熱さは危険だ！　このままでは私は自分を保てない！」という言葉を残し、ついに暴走！　うまく言葉で描けないのですが、その姿はまるでマリオネットみたいな超合金と合体したデビルマン!?

　“暴走流子”に危険を察知した鬼龍院皐月（CV:柚木涼香）は「それが狙いか！　針目縫！」と闘兵場に降りてきます。犬牟田宝火（CV:吉野裕行）は、暴走した流子が大出血で数分の内に失血死と分析。それを聞いた満艦飾マコ（CV:洲崎綾）も「ストップ・ザ・失血死！」とばかり、闘兵場へ。

　闘兵場は、暴走した流子と縫、神衣・純潔を発動した皐月、そして、「ストップ・ザ・失血死」のマコ、さらには流子の暴走に介入を決めた反制服ゲリラ・黄長瀬紬（CV:小西克幸）を加えて、大混戦の様相。

「目を覚ませ！」という皐月の呼びかけにも関わらず、流子の暴走は止まず、「生命戦維の破壊衝動に飲み込まれたヤツに止めを刺す」と言う皐月と流子の激突が始まります。久しぶりの神衣・純潔発動状態の皐月様ですが、相変わらずシリ丸出しでございます。2人の戦いで壊惨総戦挙会場はボロボッロ。皐月がついに止めの一撃を放とうというその刹那、2人の間に突っ込んでくるのがマコです。そして、暴走流子に抱きついてマコが叫ぶのでした。

「こんなの流子ちゃんらしくないよ！　今のまんまじゃただの怪物だよ！　これじゃ、喧嘩部で舞い上がってたマコといっしょだよ！　わたしが流子ちゃんを取り戻すー！」

　感動。涙がポロポロ。喧嘩部の話を思い出してまたポロポロ。ここで流子を張り倒すマコの張り手の“天丼”カット。このしつこさに今度は笑いがとまらない。ポロポロアハハポロポロ。マコの張り手で流子の暴走はついに終わります。マコの友情がついに流子を失血死から救ったのでした。ストップ・ザ・失血死、大成功。

　皐月はマコに「お前のおかげで命をつないだな」とつぶやき、闘兵場を後にします。そして、縫に向かって「纒流子と神衣の件はすべてわたしが始末をつける」と言い、本能字学園から去るように命じるのでした。でも、素直に去る様子のない針目縫。

　年をまたいだ次回、第13話「君に薔薇薔薇…という感じ」。西へ遠征する「三都制圧襲学旅行」も始まるようです！

　今回、ネットではやはり大量のマコへの賛辞が。泣かせるのはいつもマコです。『キルラキル』はマコ劇場がなかったら大分違ってただろうな、とひっしり感じた第1クール最終話でした。

　第2クールでは、本能字学園、ヌーディストビーチ、リボックス社という三つ巴の中で、流子はどうポジションを取るのか取らされるのか？　というあたりも見どころ。人格を持つ神衣の秘密や、皐月ママもまだまだベールに包まれたままだしね。では、みなさま、よいお年を。
（文／尾野スミ）