『フラクタル』を超えた!? 疑問だらけの最終回に視聴者が阿鼻叫喚『ガリレイドンナ』

――毎日、何本ものアニメが目まぐるしく放送されている現代日本。これだけ放送本数が多いと、見るのだって一苦労……。そんな悩める現代オタクのため、「おたぽる」がオリジナル作品を中心にテレビアニメ・レビュー! これさえ読めば、気になるあのアニメのあらすじから評判までがまるわかり!!※本文中には“ネタバレ”が含まれていますので、ご注意ください。

■『ガリレイドンナ』
第11話(最終回)「ガリレオジャッジ」

1312_galilei11.jpg『ガリレイドンナ』公式HPより。

【今週の極私的見どころ!】
 最後まで“星月(CV:日高里菜)ちゃんがかわいいだけのアニメ”でしたね! 公式ツイッターが最終話放送前に「個人的な見所は三姉妹の洋服の可愛さです」とつぶやいていましたが、確かにそれくらいしか見どころが思いつきません。公式さん、なかなか正直です。

【今週のオススメ度】
★☆☆☆☆
(前回のあらすじはこちら

 前回、インターポール(国際刑事警察機構)に捕らえられトスカーナに連行されたガリレオ3姉妹は、再び投獄されてしまいました。そこへアドニムーンカンパニーの社長・フランチェスコ(CV:松山鷹志)が現れ、「ガリレオテゾロの在処を教えれば釈放してもいい」と取引を持ちかけます。しかし星月はそれを一掃。こうして星月たちは裁判に掛けられることになってしまったのです。

「なかなか強情だよ、君の娘たちは」フランチェスコは記憶喪失になった3姉妹の母・シルヴィア(CV:桑島法子)を従えて、余裕の表情を見せていました。

 裁判で星月たちを弁護してくれるのは、常にカタカタと震えているヨボヨボのおじさん弁護士。この人で大丈夫!? いや、だめでしょう……。ですが弁護士のカバンから出てきたのは、6枚の“月のスケッチ”。なぜここに!? このおじいさん弁護士、怪しい……!

 翌日、ついに星月たちの裁判が始まりました。あれ!? 傍聴席に神月(CV:大久保瑠美)の想い人の姿も……!?

 警察署からの脱走、建物の破壊など、星月たちの罪を畳み掛けるように論じるアドニムーン側。さらに、メタンハイドレートの強奪といった、星月たちが犯していない罪までもが証拠として捏造されていました。完全に不利な状況となった星月たち。そんなとき、おじいさん弁護士のカバンから重要な書類が出てきたのです!

「裁判長! 証拠品の提出をさせていただきます!」

 そう言って葉月(CV:真堂圭)が読み上げたその書類には、各地で燃料資源の強奪に使われている破壊兵器アザ・アイアンがアドニムーンカンパニー所有のものだとはっきり記されていました。

 これは3姉妹に有利な風が!? と思ったその時、法廷に現れたのは、3姉妹の母・シルヴィア。記憶喪失のシルヴィアは、3姉妹に対し「犯した罪の重さを自覚し、しっかりと反省してほしい」と粛々と語ります。そんなぁ……。

 そこへ、「異議あり! 茶番もほどほどにしぃや!」と叫び突然現れたのは、3姉妹の父・夏至生(CV:小山力也)。夏至生はシルヴィアと目線を交わし、うなづき合います……。そう、シルヴィアはなんと、始めから記憶喪失のふりをして、アドニムーンカンパニーの様子をうかがっていただけだったのです。えええ!? お母さん、策士! そして、シルヴィアはアドニムーンカンパニーの暗躍組織・メシェの悪事の証拠が記されたデータを裁判長に渡したのでした。ちなみに、シルヴィアや夏至生の活動について、伏線なんていうチマチマしたものはいらなかったみたいです。

 裁判が終了し、報道陣に詰め寄られるフランチェスコ。そこに響いたのは1発の銃声……。

 フランチェスコを撃ったのは、ロベルト(CV:楠大典)でした。「愛してるよ、パパ……」そう言い残し、ロベルトはフランチェスコを銃殺した現行犯として逮捕されました。 ここ、どういうことなんでしょうか? なぜ撃ったの?

 とにもかくにも、裁判後、久しぶりに家族が揃ったガリレオ一家。シルヴィアたちの暗躍には、無事だったアンナ(CV:井上麻里奈)が手伝っていたことを知り、3姉妹も喜びます。手元に戻った月のスケッチを望遠鏡で見てみると、そこにはガリレオテゾロの作り方が! ガリレオは、強大な力を持つガリレオテゾロを少量だけ残して、未完成のまま後世に託したのです。

 その様子を見ていたおじいさん弁護士。「それでこそ、お宝ってもんだぜ……」と言い、変装を解くとなんと! というか、やはりというか、シシーニョ(CV:神谷浩史)だったのでした。「ガニボス!?」と葉月たちもびっくり。助けてくれて良いやつじゃん! と思ったのもつかの間、シシーニョは星月のペンダントを奪って去って行きました。それでも「また作れるから大丈夫♪」と星月ちゃんは笑顔。

 その後、3姉妹は破壊された自宅跡でガリレオの7枚目のスケッチを発見しました。そのスケッチには、ガリレオが描いた星月とガリレオ号のスケッチが……。

 こうして、家族が再び揃ったガリレオ一家。星月はこれからガリレオテゾロを発明し、世界のエネルギー問題を解決に導くようです。そして、ガリレオ一家はガリレオ号に乗り込み、日本の祖父の家へと旅立って行ったのでした。



「つまり、どういうこと……!?」「完全に打ち切り状態!」と、ネットではこの最終回に愕然としているファンの様子が目立ちました。先週、あと1話でどう終わらせるのかな? もしかしたら最後は綺麗にまとめてくれるんじゃないのかな……なんて淡い期待を抱いた筆者が、甘かった。これ以上、期待はしないと、さっき決めたのに……。(OPテーマ『シンクロマニカ』より。この曲はすごく良いです!!)

 ところで、生きていたと思っていたピッコロッソは、途中からメカ金魚になっていたそうです……。そして最後の場面で神月ちゃんは大事にしていた想い人の写真入り携帯を捨てていましたが、「もうこんな男、どうでもいい」ってことなんでしょうか……? 

 その他もろもろ、「これはなんなの?」「ここはどういう意味だったの?」という疑問の数々がネット上に溢れ、Yahoo!知恵袋では「最後まで見ましたが、分からないところがありました」と疑問点を大量に質問している方も……。同じ「ノイタミナ」枠の過去アニメと比較して、「『フラクタル』を超えたな」という感想も見受けられました。

 大きなもやもや感を残して去っていったガリレイドンナ。最後にでかでかと「Fine」(イタリア語で“終わり”の意)って出されても、なんだか納得がいきません……!!! 

【『ガリレイドンナ』総評】
 雰囲気は面白そうだったのに、1話から最終話まで、とにかく星月ちゃんを愛でるためだけのアニメでした。それに尽きます。最終回まで完走した皆さん、お疲れ様でした。星月ちゃん、本当にかわいかったですね。Fine。
(文/ロペ子)

【『ガリレイドンナ』各話レビューは以下より】

“裸オーバーオール”が一番の見どころ!? 『ガリレイドンナ』第1話レビュー
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