12月19日に開廷したCG児童ポルノ裁判。法廷の詳細な様子を以下より、お伝えする。
※録音・録画禁止のため、取材時のメモ書きを元に作成しています。聞き取り不能箇所などがあります。
自分で描いたヌードCGを販売し児童買春・ポルノ禁止法違反に問われた岐阜県在住の男性Tさんに対する初公判(西山志帆裁判長)が19日、東京地裁で開かれた。Tさんは、自作のCG集を『聖少女伝説』『聖少女伝説2』のタイトルでネットを通じてダウンロード販売。これが児童買春・ポルノ禁止法違反にあたるとされたのだ。
児童買春・ポルノ禁止法では「児童ポルノ」の製造販売を禁じている。しかし、条文では、対象とするのは18歳未満の「児童」を被写体とした実写に限るとされる。これまでの報道では、Tさんは実際に少女が被写体になった写真をトレースしてCGを作成したとされてきた。
だが、これは誤報で、実際にはTさんは法制定前に入手していた写真集を参考にはしたものの、頭の中で想像して写実的に描いていたとしている。たとえ写実的ではあったとしても、絵画が児童ポルノとされれば「児童ポルノ」として禁止されるものの範囲は大きく拡大する。
それゆえに、この裁判は大きな注目を集めているのだ。
法廷は528号。公判の始まる11時前には50人あまりの行列ができた。弁護団とすでに釈放されているTさんも姿を現す。
50人あまりの傍聴者が集まることに、本件の注目の高さがうかがえる。マンガ・アニメファンの間では、国会で進められる児童ポルノ法を改定し、マンガ・アニメをも同法の範疇に収めようという動きに強い反発が見られる。しかし、この事件は、これまでになかった事例のため、とまどいも見られた。
だが、これだけの人が集まったということは、写実的であってもCGが「児童ポルノ」とされた場合の危険性について理解している人の数が多いことを示した。
前の公判が遅れたため、11時8分に開廷。被告人のTさんは先に入廷し、弁護団の前の長椅子に座る。傍聴席から見て正面に西山裁判長と書記官。左に検察官、右にTさんと弁護団。検察官と弁護団の後方には、司法修習生が3人ずつ座っている。
西山裁判長は、第57期司法修習生。今年4月より東京地裁に赴任している。まだ若さを感じさせる美人だ。過去、2010年に香川県のロッジを借り切って行われた乱交パーティーが公然ワイセツ罪で摘発された事件などを担当している。
裁判長「お待たせしました。それでは開廷します被告人は証言台のほうへ」
Tさんが、証言台につき、いよいよ公判が始まる。
【詳報あり】pixivやメロンブックスへ飛び火する恐れも…CG児童ポルノ裁判の初公判「私は無実です」のページです。おたぽるは、アニメ、話題・騒動、マンガ&ラノベ、出版業界事情、児童ポルノ法、壇俊光、山口貴士、奥村徹の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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