チョウチンアンコウの尾びれに欲情?(誰も信じないけど)2013年は人魚マンガがキてた!

1312_shinkaigyo.jpg深海魚のアンコさん(ほるぷ出版/犬犬)1巻。

 誰に言っても納得してもらえないのだが、確実に局所的に鉄火場になっていたトレンドというのが、マンガにはある。

 ちょっと前であれば「ケンタウロスマンガ」がそれで、『はたらけ、ケンタウロス!』(リブレ出版)、『竜の学校は山の上』(イースト・プレス)、『セントールの悩み』(徳間書店)、『ゼウスの種』(講談社)といった、ケンタウロスキャラが主人公になった作品が一斉に登場し、しかもどれも作風が違って面白いというプチブームを起こしていた。

 どこまでを「ブーム」と表現するかは難しく、ケンタウロスマンガにしても、一部では「きてるな!」と熱く語られ、その後リブレ出版、イースト・プレス、徳間書店の3社合同フェアが開催されたりもしたが、たぶんほとんどの人はそんなジャンルが形成されていたことすら知らないだろう。が、他メディアを圧倒する刊行点数を誇るマンガ界では、そういう「ブームと呼ぶと“ねつ造”“ステマ”と叩かれるけど、なぜか同時多発的に来てたんだよ! 本当だよ!」というトレンドがあるのだ。

 で、2013年でいうと「人魚マンガ」がそのひとつだった。

 人魚はそもそもが有名な物語の主人公であり、マンガのなかでもたびたびモチーフになっている。有名なところでは、高橋留美子の「人魚」シリーズなどがある。ケンタウロスマンガ“ブーム”のあたりから、人外ものが存在感を増してきたこともあり、人魚にスポットが当たるのもある意味では自然なことだ。

 が、それにしてもここのところの人魚作品の増加はちょっと異常ともいえるペースだ。現役人魚マンガでは古株の『波打ち際のむろみさん』(講談社)が今年4月にアニメ化。昨年から刊行開始された、どこかBL臭のする4コマ『オレん家のフロ事情』(KADOKAWA)に加え、今年は『f人魚』(集英社)、『深海魚のアンコさん』(ほるぷ出版)が刊行。人魚ものとくくっていいか悩むところだが、ホラー系の『スクール人魚』(秋田書店)なども刊行された。さらに雑誌「デザート」では『ももいろ人魚』(共に講談社・単行本未刊行)なんて連載も始まっている。

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