『サザエさん音楽大全』とファミコンの音源集が登場 ある意味、トラウマ音楽集?

2013.12.04

『サザエさん音楽大全』(画像上)、『Nintendo FAMICOM MUSIC』(画像下)。

 本日12月4日は、アニメ『サザエさん』の音楽集『サザエさん音楽大全』と、2013年で発売30周年を迎えたファミコンの名作ソフトの音源を集めた『Nintendo FAMICOM MUSIC』の2つの音楽集がリリースされる。『サザエさん』とファミコンというビッグタイトルの音楽集、果たしてその内容とは? 長く愛されるコンテンツならではの(?)、極私的な思い出と共にご紹介したい。

 現在、ツイッターといったSNSや2ちゃんねるの実況でも大人気の国民的アニメ『サザエさん』。今回発売される『サザエさん音楽大全』には、定番のオープニング曲をはじめ、「磯野家の団欒」、「カツオのテーマ」、「波平のテーマ」など、作中で流れるお馴染みのBGMを収録。さらに、いまだに声優が「?」と表記されている「タマの鳴き声」、なぜかネットでは“タラヲ”呼ばわりされて蛇蝎のごとく嫌われている「タラちゃんの足音」といった効果音、そのほか耳馴染みのない“レアBGM”などの貴重な音源も収録されていて、『サザエさん』のあらゆる音を網羅した一枚となっているのだ。もちろん最後はエンディングテーマ「サザエさん一家」&「予告用BGM」と、月曜日を迎えるにあたって憂鬱になる「サザエさん症候群」を誘発する音源で締められているぞ!

 ちなみに筆者は、「サザエさん一家」の歌詞「大きな空を眺めたら~」が、「大きなソーラン、ナナメかっちゃん」と聴こえてしまい、本当の歌詞を知ったのはずいぶん大人になってから。子供の頃から「大きなソーランは『ソーラン節』のソーランと同じ意味でサザエさんのとぼけた感じを、ナナメかっちゃんは、筆者の出身地の方言で『来ている服の前後が逆、裏表、ボタンの掛け違い』などを指す“かっちゃん”という言葉に “ナナメ”を付けることでサザエさん一家のドタバタした雰囲気をそれぞれ表している」と勝手に解釈していました。なんだか恥ずかしいっス。

 一方の『Nintendo FAMICOM MUSIC』は、『スーパマリオブラザーズ』『プロレス』『ゼルダの伝説』『メトロイド』『ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島』といった任天堂の名作ソフトのBGMを収録した2枚組でリリース。実際のソフトからオリジナル音源を抽出し、ファミコンBGMでは初となるBlu-ray Discの製造技術をCDに投入した仕様「Blu-specCD2」を採用するなど、当時の音質を忠実&クリアに再現する徹底した作り込みとなっている。ファミコンで育った世代も納得のクオリティに仕上がっているといえるだろう。

 これまた個人的な思い出なのだが、筆者には6歳年上の兄がいて、一緒にファミコンをするときは「兄がやっているのを見ているだけ」、「協力プレイはミスると兄に殴られるので極力やりたくない」、「対戦プレイは勝つと兄が不機嫌になるので絶妙な手加減、うっかりミスした振りをしてわざと負ける」というプレイスタイル。もちろん、ひとりや友達と遊んだ楽しい思い出もいっぱいあるが、ファミコンとなると真っ先に兄との思い出がよみがえる。個人的には、スピード狂の兄が青いベルばかり集めたがるため、協力プレイ中にうっかり撃って色を変えると殴られるという思い出の詰まったトラウマソフト『ツインビー』のBGMが入っていなくてほっとしている。あ、『ツインビー』はコナミか。

 サザエさんとファミコンという国民的なコンテンツの音楽集。両方に楽しい思い出がいっぱいの人がほとんどだと思う。ただ筆者にとっては、日曜の夜に訪れる「サザエさん症候群」や、「ファミコン=殴られる」という嫌な思い出が詰まったトラウマ音楽集のような気がしてならない。さて、これらの曲を聞いて、あなたは一体どんなことを思い出すのだろうか?
(文/高橋ダイスケ)

サザエさん音楽大全
メーカー:ユニバーサルミュージック
価格:2625円


Nintendo FAMICOM MUSIC
メーカー:日本コロムビア
価格:2400円

編集部オススメ記事

注目のインタビュー記事

人気記事ランキング