――ひよこソフトでは何本くらいを売れれば、もとが取れるという計算なんですか?
飯 制作費を回収するという意味では2000本くらいです。前は4000本くらいだったんですけどね。
――制作費に変化はありますか?
飯 『サクラの空と、君のコト -Sweet Petals For My Dear-』をリリースしていた頃は制作費に3000万以上かけられていたのですが、いまはその半額くらいになりました。
古 ゲームのクオリティを削ることは絶対にできないんで、ほかを切り詰めてますね。外注を上手く使うとか、コストは抑えようと思えば抑えられるんです。
――『サクラの空と、君のコト』で思い出しました。個人的な意見で申し訳ないんですが、主人公の幼馴染の凪紗の攻略ルートがありませんでしたね。あれはショックでした。
飯 よく言われます。(笑) 実は凪紗ルートのテキストは用意してあるんです。ですが、リリースしてからずいぶんと時間が経ってしまいましたから、どういった形態で発表するかは検討しています。テキストでダウンロードとか簡易的なものかもしれません。もちろん無償で発表しようと考えています。
古 うちの魅力的なサブキャラには攻略ルートがないっていうのはよく言われるんです。もはや伝統に近い。(笑)
――今後のリリース予定を教えてください。
飯 構想は色々とあるのですが、スケジュールやリソースのこともあって、ひよこソフトでのリリースはまだ先になるかと思います。ただ、立ち上げて6年が経って、ぼくと原画家以外は未経験者だったほかの社員も、かなり成長してくれました。18禁にこだわっているわけではないので、会社として色々なことに挑戦していく予定です。今後も期待していてください。
古 応援よろしくお願いします。
ひよこソフトの事務所は8畳くらいのマンションの一室に人数分のデスクとPCが置かれていて、決して広いとは言えない場所だった。しかし、その狭さが企業然としていないアットホーム感があった。収益を無視してファンにCDを配ってしまう非営利っぷりもうなずけてしまう。
次回作はまだ先だと飯田氏は言っていたものの、古川氏が「社長は大作を出したがっているんですよね」ともポロリと漏らしていた。児童ポルノ法案だとか、ソフ倫がどうとか美少女ゲーム業界への風当たりは厳しさを増すばかりだ。制作費が半分になろうが売り上げ本数が半分になろうが、負けずにこれからもファンを大切にしながら質の高いゲームをリリースしていってくれることだろう。
(文=Leoneko)
美少女ゲームブランド“ひよこソフト”に事務所訪問!代表(イケメン)が語ってくれた経営精神とは?のページです。おたぽるは、ゲーム、エロゲー、美少女ゲーム、ひよこソフトの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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