モブキャラはクズばっかり! 前話に続き重~い展開を入れてきた『ガリレイドンナ』

――毎日、何本ものアニメが目まぐるしく放送されている現代日本。これだけ放送本数が多いと、見るのだって一苦労……。そんな悩める現代オタクのため、「おたぽる」がオリジナル作品を中心にテレビアニメ・レビュー! これさえ読めば、気になるあのアニメのあらすじから評判までがまるわかり!!※本文中には“ネタバレ”が含まれていますので、ご注意ください。

■『ガリレイドンナ』
第6話「ガリレオテゾロ」

1311_galileo6.jpg『ガリレイドンナ』公式HPより。

【今週の極私的見どころ!】
 ブラックガニメデ団をとっさに「ブラガニさん」と呼んだ星月(CV:日高里菜)が相変わらずカワイイ! 急に略してる! 仲良しさん?(笑)そして空気を読まずに「ウキウ金魚♪」なグランデロッソもカワイイ!

【今週のオススメ度】
★★★☆☆
(前回のあらすじはこちら

 今週は、ロベルトやガニメデ団の過去が明らかに。そして、人がばんばん死んでいくエグい展開→とりあえず最後は光ってすべて丸く収まる的なまとめ方は、もはや清々しいですね……。

 冒頭は、メシェのリーダー・ロベルト(CV:楠大典)の回想から。ロベルトの11歳の誕生日、彼の父は用意したご馳走をお腹をすかせた浮浪者に分け与えてしまいました。「お前が人より多くを持っているなら、それを持たない人に分けてあげなさい」という父の教えを、ロベルトは素直に受け取ります。今は仏頂面ばっかりですが、昔はこんなにいい子だったんですね……!

 数日後、大地震と異常気象がロベルトの街を襲います。彼の家も半壊し、父と母はガレキの下敷きに! そこへ先日食べ物を分け与えた浮浪者が現れるのです。「パパを助けて!」というショタ・ロベルトの懇願も虚しく、浮浪者たちは倒れている母のネックレスから宝石を奪い、そのまま去っていってしまいます。これは完全にクズですわ……。そしてロベルトも、落ちてきたガレキで大ケガを負ってしまうのでした。5話から急に鬱展開が増えてきたんですが、テコ入れかなにかなのでしょうか?

 後日、ロベルトが収容された病院にアドニムーンカンパニーの社長が現れます。死んだ魚のような目をしたロベルトを見て、「いい目だ。君は今日から俺の息子だ」と切り出すのです。ロベルトにこんな過去があったとは……。ちなみに、ネットでは“俺の息子”という言葉でひとしきり盛り上がっていました。まさかのBL展開は……ないと思います。

 場面は変わり、高熱を出したまま回復しない葉月(CV:真堂圭)を助けるべく、病院に忍び込み、薬をちょうだいすることにした星月たち。ガリレオ3姉妹の指名手配の罪状が増えていくばかりですね! ところが、なんと話の展開に都合のいいタイミングなんでしょう、院内には交戦中に不時着し、そのまま激しい吹雪で身動きが取れなくなったシシーニョ(CV:神谷浩史)たちブラックガニメデ団一行とロベルトの姿が! そこへ駆けつけたアンナ(CV:井上麻里奈)はロベルトの姿を見て困惑&女の表情に……!? これは怪しい!

 星月と葉月は薬を探しだしたものの、発電施設の故障でハッチが開かなくなってしまい、ガリレオ号に戻れなくなってしまいます。そこへガニメデ団の団員が駆けつけ、自分たちの怪我もいとわず「お頭の命令だから」と、必死で星月たちを助けようとするのです! でも、あなたたち4話で星月がビルから落ちた時、得意げでしたよね……?

 話の流れで自分語りを始める団員たち。いいから早くハッチ開けてよ。なんでも、彼らは親に捨てられ、大人たちに虐げられながら養護施設で育ったそうです。そんな彼らをシシーニョが救い、いつしかガニメデ団が結成されたとのこと。お頭の願いを叶えるためならばなんでもする……団員に慕われてるシシーニョ、素敵ですね! 惚れます。さすが神谷キャラです。

 その頃、院内では、寒さに耐え切れない軽症の患者たちが暴動を起こしていました! 予備電源では重病患者の部屋以外に電気を供給することが難しいのですが、事情を説明しても暖房をつけろと騒ぐ患者たち。なんか今週出てくるモブキャラ、クズが多くないですか?

 その様子を見たロベルトは、突然、騒ぐ患者たちを銃殺し始めます! それはもうバンバンと。え……何これ? ロベルトは、限られた資源のためにクズは死ぬべきであり、これは“救済”だと語り出します。次々と銃で打たれていく患者を見て、星月は耐え切れずロベルトに突進。

「もうやめて!!!」

 すると星月の金魚型砂時計ペンダントが光を放ち、天まで届いた光があたりを包み込みむのです! うおっ! まぶしっ!!

 次のシーンでは、倒れていた星月が目覚めます。え……どういうこと? ……とにかくブリザードも止んだので、星月たちは葉月に薬を届け、ガリレオ号で急いでその場を離脱。

「見つけたぞ、ガリレオテゾロ……」 飛び立つガリレオ号を見て、ロベルトがつぶやくのでした。

 先週に引き続き重い展開に「グランデロッソだけがマジ癒し」と感じる視聴者が多かったのでは? あれ、今回は「月のスケッチ」集めないの……? と思いきや、ガリレオテゾロが星月のペンダントと関係あるようで、ネットでは「あれがそうなの!?」「じゃあ『月のスケッチ』集める意味なくない!?」と、戸惑いの声も多数。

 それにしても、“限られた資源の分配”という重い題材を扱ってるなあと思ったら、最後は超展開で光らせて万事OK! なのが、なんだかもうそれでいい気がして来るから不思議(投げやり)。

 来週あたり、ペンダントの謎やアンナの正体が明らかになるんでしょうかね。とりあえず、無駄に鬱展開な『ガリレイドンナ』のあとは『サムライフラメンコ』を見て、楽しい気持ちになりましょう(笑)!
(文/ロペ子)

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