【前編】一本化は必然だった AnimeJapan 2014誕生への軌跡をTAFとACE両者が語る

――ゼロからACEのブランディングを考えていたということだと思いますが、やはり、そこではTAFとの差異を考えていたのでしょうか?

高橋 うーん、あまりそこを意図して意識するということはなかったですね。メーカーが集まった実行委員会が主催するイベントだったので、ある種の必然として、内容全体が日々の仕事の延長線上というか、「ファンに楽しんでもらいたい」「ユーザーに作品をちゃんと届けたい」ことに軸足を置いて方向性を考えました。それを初年度の目標にして、それを発展したのが2年目。もし3年目以降があれば、いろんな発展を模索していたのかなと思います。

――1年目はメーカーも慣れていない印象でしたが、2回目になり、学校法人や聖地巡礼ビジネスの参加も見受けられました。それが、今回TAFと融合して、どう花開くのか、期待するところです。その中で東京都は運営から外れるわけですが、TAFと東京都との話し合いは、円満に進んだのでしょうか?

北上 3月に今年のTAFが終了した後に、2013年は盛り返したとはいっても、出展者、来場者ともに以前よりは減少している。そこで日本動画協会でも、どう続けていったらよいのか、というところは会議の中でも毎回出てきました。そこで「今まで既定路線でやってきた民間への移管を、このタイミングでやるべきではないか」という意見が出てきたのです。それを取りまとめて協会理事長はじめ、協会の理事と都の担当(所管は観光局)の方々との話し合いを持ちました。最終的には、7月あたりに民間による単一開催ということで意見がまとまったわけです。それ以降の動きですが、TAF実行委員会各社との調整を行い、8月末のTAF実行委員会で正式に組織を変更して民間への移行を決定したという経緯があります。

――東京都からは異論は出なかった?

北上 協会としてはACEと合同しての単一開催が前提ではなく「民間主体の運営を行いたい」という意志がありました。ですので、民間に移行してどのようにして開催していくのかを、都にしっかりと話をしました。都も当初から民間への移行を既定路線にしていたので、これを機に民間の力でさらに活性化させていくのはよいということになりました。ですので、「東京都を外した」とかいうわけではないんです。

――合併ありきで、都と話をしたわけでもない。

北上 そうです。ここ2年の結果を踏まえて、TAFをどうしていくかを話し合った結果ですね。

――都としては産業振興がひとつの流れですから、民間に移行したほうがよいと考えていた。

北上 そうですね。民間でよいものを作っていってほしいというスタンスであると考えています。
(取材・文/昼間 たかし)

後編へ続く

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