女性コスプレイヤーがブームを牽引!? 『クイーンズブレイド』人気の秘密

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 コスプレシーンでのブレイクに続き、フィギュアの世界でも『クイブレ』は活況を見せはじめる。アニメ第一シーズン放映中から展開の始まった海洋堂のリボルテックを皮切りに、メガハウスのエクセレントモデルCORE、タイトーのくじ本舗など大手メーカーがぞくぞく参入。一方で、ワンダーフェスティバルに参加するアマチュアディーラーやダイキ工業・Q-six・タキコーポレーションなどのガレージキットメーカーでも『クイブレ』を取り上げる所は多々現れる。ここでも一番人気は「武器屋カトレア」だというのが興味深いところ。中でもA-TOYSの1/2スケールカトレアは全高約64センチで重量9キロオーバーという文字通りの“怪物(?)キット”である。

 また近年アニメのマーチャンダイズ先として急成長したパチンコ・パチスロの機種としても『クイブレ』は活躍。パチスロではJPSが2012年4月に『クイーンズブレイド 流浪の戦士』、13年8月に『パチスロクイーンズブレイドⅡ玉座を継ぐ者』を導入。パチンコが高尾から12年11月『CR クイーンズブレイド レイナ』と『アルドラ』、13年01月『ナナエル』が導入開始された。これらはコアなアニメファンではない一般層へ『クイブレ』の認知を広めるのに役立ったと言えよう。

 さてこうして『クイブレ』ブームの流れを俯瞰すると、アニメ番組はコンテンツ展開におけるキャラクター告知のきっかけに過ぎず、むしろストーリーを持たずキャラクターの魅力のみを抽出したコスプレ・フィギュアなどの人気が高まったせいで『クイブレ』本体のネームバリューが広まっていったケースであると言える。これは『クイブレ』のルーツがゲームブックである点に起因している。ゲームでは対戦の勝者は常に決まっておらず、ユーザー自身の想像力・創造力でいかようにも物語が拡充され、無限に展開していくのがプレイの醍醐味。そうした受け手の自由性を尊重し、楽しみの要素を上手に抽出したアイテムが人気を博したのである。

 受け手の想像力(もしくは妄想力)でどんどん形が変わるブロック玩具的なコンテンツ展開。『クイーンズブレイド』の人気から透けて見えるのは、ユーザーの自由に任せた“遊びがワイド”というキーワードに集約されるのではなかろうか。
(文/出口ナオト)

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クイーンズブレイド THE LIVE 大海賊キャプテンリリアナ 佐山彩香EDITION
価格:2500円
撮影:青山 裕企
出版社:ホビージャパン

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