ホリプロに続きアミューズも…芸能事務所がアニメ業界へ本格参入の動き

2013.11.05

『ホリプロ声優アーティストHP』より。

 今や日本が世界に誇るべき文化にまで成長したアニメ。最近では、『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』『映画 ドキドキ!プリキュア マナ結婚!!?未来につなぐ希望のドレス』が映画興収ランキング1、2位を獲得し、CD不況が叫ばれる音楽業界においてもアニソンが堅調な売り上げを見せていることから、国内エンターテインメントにおけるアニメの存在感は日に日に増していっている。

 こうした状況をただ指をくわえて見ていないのが、これまでエンターテインメント業界を牽引してきた芸能界だ。大手芸能事務所であるホリプロは、2012年1月に声優やアニソン歌手の育成を目的とした「アニメビジョン開発室」を設置。今年2月には、老舗のアニメ制作会社タツノコプロダクションの株式を取得している。ほかにも、芸能事務所が本格的にアニメ事業を展開しようとする動きがあるという。芸能関係者はこう語る。

「現在、アミューズがアニメ事業を立ち上げようと動いています。ただ、あくまでも水面下での動きのため、公にはなっていません。加えて、すでに動き出しているホリプロでも、2014年頃にアニメ製作部門を設立するという話を聞いています」(芸能関係者)

 ホリプロは和田アキ子や伊集院光などを擁する大手芸能事務所。アミューズは、福山雅治やサザンオールスターズなどが所属する人気の芸能事務所だ。芸能事務所がアニメ事業を展開するのは意外な感じもするが、すでにその下地を築きつつあるといえる。ホリプロは、先の「アニメビジョン開発室」の設置に伴い、中堅声優の岸尾だいすけや、現在制作中のアニメ『pupa』での主演が決定している声優・木戸衣吹など、所属声優を着々と増やしている。また、先のタツノコプロの株式所得でアニメ制作への色気を見せている。一方のアミューズには、『ツバサ・クロニクル』のサクラ役や『ステラ女学院高等科C3部』の大和ゆら役で知られる声優・牧野由依が所属している。

 芸能事務所がアニメ事業を本格的に始めれば、自社のタレントを積極的に声優として起用できるため、こうした部分にも旨みも感じているようだ。

 この動きがアニメ業界にどんな影響を与えるのか? 今後の動向を注視していきたい。

編集部オススメ記事

注目のインタビュー記事

人気記事ランキング