Dark Moorの公演が始まったときにはちょっとドラムとベースの音圧が弱いかもなと感じたものの、すぐに気にならなくなった。ボーカルのAlfred Romeroは絶好調。日本の熱狂的なメタルファンの大声援に応えるべく、見た目からは想像ができない美しいボイスで熱唱。スペインの“ビリー・シーン”ことMario Garciaは、すきがあればタッピングやら早弾きやら黒々しい音符を詰め込んでくる。見た目がブラックサバスのトニー・アイオミと完全に一致していたEnrik Garciaも技巧派ギターリストではあるが、Mario Garciaの前ではややおとなしく見えてしまった。ドラマーのRoberto Cappaは終始派手なパフォーマンスはせずに安定したリズムを叩き、バンドのエンジンとなっていた。
ボーカルの誕生日を祝ったり、弦楽器隊2人の超絶ソロがあったりと、盛りだくさんの90分だった。プレイした曲はアンコールを含め16曲。まさかのバースデーサプライズと、温かい日本のファンの声援に感動したAlfred Romeroはステージ上で男泣きを見せるシーンまであった。
終演後、たまたま観客として会場を訪れていたDragon Guardianの勇者アーサーにライヴの感想を求めると、「非常に満足できるライヴパフォーマンスとセットリストでした。ぼくはDark Moorを聴いて育ったと言ってもいいくらいなんです」と大満足な表情でコメントをくれた。
Dark Moor以外のバンドで今回注目だったのはDelgesuだ。彼らはまだ結成一年も満たないのにオープニングアクトに抜擢されたわけだ。全員がまだ大学生ということもあり、個々の演奏は光るものがあっても、バンドとして、ミュージシャンとしてはまだまだ荒削りな印象だった。しかし、楽曲はポップで聴きやすいメタルナンバーで、実に日本人好みだ。ボーカルの北口は安定した歌唱力とMCを見せ、ギターのKO-のくさいソロにはニヤリとさせられた。このライヴを機に今後の活躍を期待したい。
(文=Leoneko)
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