そうしてみると、この『究極超人あ~る』聖地巡礼イベントが成功しているのは、そもそも作品がだいぶ過去のモノであること。そもそも田舎町(失礼)なので、ちょこっとでも観光客が増えれば成功すること。いわば、「無欲」に「自分たちが面白いからやってる」ことにある。
そんな伊那市の魅力を挙げるならば、わざわざアピールしなくても街自体がネタ要素を含んでいる。首都圏ではほぼ食べれないローカル食「ローメン」はあるし、建物が古すぎて傾いていることで知られるレトロなそば屋「クロネコ」とか、住民にとっての日常が既に観光スポットになる、レトロタウンなのだ。
ただ、現在営業中の施設も、レトロすぎて消滅してしまう可能性があるのが不安なところ。現に、伊那地域に残る唯一の銭湯「ラドン温泉 菊の湯」……単なる銭湯ではなく「人工ラドン発生装置」によって、入浴するとラドンの成分が十数秒で毛細血管の末端まで達し、全身が温まるという驚くべきスポットは、年内での営業終了が確実になっていて、地域で存続に向けた議論が続いているという。ぜひ、存続してほしいモノだ。
(取材・文/昼間 たかし)
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