『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』[新編]初日舞台挨拶 「未完成」の真意は!?

2013.10.26

(C)Magica Quartet/Aniplex・Madoka Movie Project Rebellion

 10月26日(土)、新宿バルト9ほか全国の劇場にて公開初日を迎えた『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語』の初日舞台挨拶が、新宿バルト9にて行なわれた。登場したのは鹿目まどか役の悠木碧、暁美ほむら役の斎藤千和、巴マミ役の水橋かおり、美樹さやか役の喜多村英梨、佐倉杏子役の野中藍、キュゥべえ役の加藤英美里、そして新キャラクター・百江なぎさ役の阿澄佳奈。ニッポン放送アナウンサー・吉田尚記が司会を務め、キャスト陣が今作への熱い思いを語った。
 
 当日は舞台挨拶の後に作品を観るファンの前でのトークとなったため、「言っちゃいけないことと言っていいことの区別がギリギリで、ネタバレしないか不安」と悠木。公開開始から全ての回のチケットが完売続きだと聞くと、キャスト一同感激を隠せない。「私たちやりきりました!」(斎藤)、「自信を持って作り上げました。もう残念なんて言わせない!」(喜多村)、「いろいろな意味で心に残る作品」(加藤)と、作品の出来にはメンバーそれぞれ手応えを感じている様子。

 新キャラクターとして今作から登場する百江なぎさ役の阿澄は、「新キャラを演じられてすごく嬉しいです。公開初日を待ち望んでいました」と語る。しかしトークが進むにつれ「百江なぎさ役です! それ以外はネタバレになってしまうので、何もしゃべりません!(笑)」と慌てた様子を見せ、会場の笑いを誘った。

(C)Magica Quartet/Aniplex・Madoka Movie Project Rebellion
「新宿バルト9」の様子。

 通常、映画のアフレコは1日で終了することが多いそうだが、今作のアフレコは2日間に分けて実施されたという。後半の重くなっていくストーリーを知らされないまま前半のアフレコに望んだキャストも多かったそうで、後半を知らないメンバーたちはとても楽しく前半を収録したとか。悠木は音響監督に「まどかは何も知らないで前半収録してね」と言われたそうだ。野中は台本を初めて読んだ時、思わず「じぇじぇじぇ!」と思ったという。今作では意外なキャラ同士が会話する場面も多いというから、楽しみにしたい。
 
 最後に、それぞれのキャストからファンへメッセージが送られた。阿澄は、「いろいろな解釈ができると思うので、ぜひしばらく考えこんでください」、加藤は「1度見たらしばらく考えることになると思いますが、その後また何回も見てください」と考えれば考えるほどに深く味わうことができる作品の魅力をアピール。野中は「かわいくてかっこいい杏子が登場します。ゆっくりご覧になってください」と語った。また、喜多村は「繊細で役者冥利に尽きる作品。しっかりと見届けてください」と真剣な表情。水橋は「良い意味でこの作品は未完成。皆さんが見てくださって初めて完成する作品です。皆さんの心の中に生まれた感想や感動が、この作品の最後のピースです」と会場のファンをまっすぐ見つめて話した。

 そして斎藤は「改めて何かを言おうとすると、実はなにもない。キャスト全員で全てを映画の中に込めました。魂を削り、命を削ってお芝居をした。なので、皆さんにもそれくらいの覚悟で見届けて欲しい。まっすぐに受け止めてほしい」と力を込めて言葉を紡いだ。最後に、悠木が「前の舞台挨拶で斎藤さんが言っていた『私達が全力でやったものを受け取ってくれるのは、皆さんです』という言葉をお借りしたいと思います。私達が全力で演じたキャラクターの一生を見てもらえたら嬉しいです」と語り、舞台挨拶は終了。キャスト陣の言葉と真剣な表情からは、この作品の重みを感じることができた。 
(取材・文/福島槙子)

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