『サムライフラメンコ』第2話 一番の盛り上がりは男2人の「相合傘」!?

――毎日、何本ものアニメが目まぐるしく放送されている現代日本。これだけ放送本数が多いと、見るのだって一苦労……。そんな悩める現代オタクのため、「おたぽる」がオリジナル作品を中心にテレビアニメ・レビュー! これさえ読めば、気になるあのアニメのあらすじから評判までがまるわかり!!※本文中には“ネタバレ”が含まれていますので、ご注意下さい。

■『サムライフラメンコ』
第2話「傘がない」

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『サムライフラメンコ』公式HPより。


『サムライフラメンコ』(以下、『サムメンコ』)の特徴といえば、「地味に面白い」、「つまらないのに、すごい面白い」、「糞“面白い”アニメ=糞アニメ」といった、妙な褒め方をしている視聴者が多いことだろうか。まるで、好きな子ほどいじめたい男子小学生のようだ。そこかしこでつぶやかれる「(主人公の羽佐間が)ウザイ」の一言には、なぜか一様に“愛”が感じられる。

 さて、そんな『サムメンコ』第2話ではどんなストーリーが展開されたのか? さっそく明らかにしていこう。

 第2話は、「フライングゴミ出し」をしていたおばちゃんに、サムライフラメンコに扮した羽佐間正義(はざままさよし/CV:増田俊樹)が正義の鉄槌を振るうシーンから始まる。23時25分を示しているスマホを取り出して、まだゴミ出しの日にはなっていないからルール違反だ! と力説する羽佐間に、おばちゃんは「細かいわぁ~」の一言で一掃。次の日、おばちゃんは、後藤英徳(ごとうひでのり/CV:杉田智和)の勤務する派出所に苦情を言いに訪れる。

 後藤の上司である警官は、“全身タイツの自称・正義のヒーロー”に対する苦情はほかにもあるが、悪いことをしているわけではないので取り締まれない、と説明。しかし、その一部始終を聞いていた後藤は、羽佐間の行動に危機感を覚えた。

 苦言を呈するつもりで待ち構えていた後藤は、待ち合わせの居酒屋に全身ずぶ濡れで現れた羽佐間の意外な過去を知る。羽佐間が傘を差さない理由、それは幼い頃に経験した、傘をめぐる罪の意識が原因だった。日本で一番盗まれることが多いものが“傘”である。そして盗んだ人にとって一番「罪の意識」が薄いのも“傘”。その罪の連鎖が悪の芽を育てている……そう語る羽佐間に、大げさだと反論したのも束の間、後藤は居酒屋の帰りに自分の傘を盗まれてしまう。後藤の持ってきた傘は、「次に会う時に持って帰る」と後藤の家に置かれていた恋人の傘だった。

「すげーわかった。お前の言ってたこと」そう言って悔しがる後藤に、羽佐間は「後藤さん、任せてください!」と言って、サムライフラメンコに早変わり(というか、普段着の下にヒーロースーツを着ていた)。羽佐間は、後藤の傘を持って電車に乗った“盗人”を追いかけるため、自転車にまたがる。雨が降りしきる夜の住宅街で、自転車と電車のチェイスバトルが始まった。

 その後、サムライフラメンコの傘奪還奮闘劇が、市民によって撮影された動画でネットにアップされると、正義のヒーロー・サムライフラメンコは一夜にして時の人となった。

クイズ番組司会者「これが今、一週間で9万回も再生された話題の動画なんですが、さて、このヒーローの名前はなんでしょうか?」

羽佐間「サムライフラメンコ!」

クイズ番組で、堂々と自分が扮するヒーローについて回答する羽佐間の姿を、お茶の間のテレビで見ていた後藤が一言。

「当てるなよっ……!」

 普通なら追いつくはずのない、電車と自転車のシュールなチェイスバトルには、思わず突っ込みを入れた視聴者も少なくないだろう。しかし、ネット上では羽佐間と後藤の「相合傘」についてのほうが盛り上がっていた。今回より、3人組女性アイドルグループ「ミネラル★ミラクル★ミューズ」が登場したというのに、BL臭ばかり指摘される……いまいち方向性が定まらない『サムメンコ』第2話である。

 また、「ミネラル★ミラクル★ミューズ」は、実存するアイドルユニット「perfume」との類似点が多く指摘されていたりも。ほかにも、「ミネラル★ミラクル★ミューズ」のひとり・真野まり(CV:戸松遥)は、現在アニメも放送中のアダルト恋愛ゲーム『White Album 2』の小木曽雪菜に似ているとの意見も交わされている。華やかな表の顔に対し、一瞬だけ見せた裏の顔が、雪菜のキャラクター性に被ったということだろうか?

 事務所にヒーロー好きな趣味がバレては大変と言いながら、動画で注目を集めたことに喜ぶ羽佐間。この注目度が吉と出るか凶と出るか。次回『サムライフラメンコ』、羽佐間の運命やいかに――!
(文/牧野絵美)

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