『書店男子』に出演する男子は心もイケメン過ぎて、男も抱かれたくなる!?

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「よく、こんな企画が通ったな」

写真集『書店男子』（リブレ出版）[

　ボーイズラブ（BL）系作品で知られるリブレ出版から前代未聞の本が出版された。全国各地の書店から選りすぐりのイケメンたちを掲載した写真集『書店男子』が、それである。

　この本に登場するのは、いずれも実際の書店で働いているイケメン男子たちだ。どのページを開いても、メガネから渋めのオジサマまで、とにかくイケメンのオンパレード！　そんな彼らが、書店で本を運んでいたりレジを打っていたり……。単に顔がよいだけなんじゃない。仕事をしている時の男子の目はひと味違うし、本に囲まれていれば自然とインテリ度もアップ！　もう、文系男子が好きな女のコならば悶絶しそうな一冊なのだ。出演に協力した彼らの働く書店は、TSUTAYA、アニメイト、あおい書店、ヴィレッジヴァンガード、紀伊国屋、三省堂……。とにかく、あらゆる書店が協力しているのにもビックリだ！

　また『暴れん坊本屋さん』で知られる久世番子氏のコミックエッセイも収録されており読み物としても飽きさせない。世の淑女ならば写真を見ながら妄想しながら萌えたりするのはウケアイ。でも、紳士もなぜか幸せな気分になってくるぞ……（筆者の感想です）。

　しかし、やっぱり驚くのは、こんな前代未聞の企画が通ってしまうリブレ出版だ。「最初は、本になるかわからないところからスタートしたんですよ」と、担当編集の鍋島由紀さんは、話す。企画がスタートしたのは、今年のはじめ頃。手探りでスタートした企画で、まずやったことは各書店に、注文書のごとく自薦・他薦でイケメン書店員を募集することであった。書店からの反応は、かなり好意的で企画の成功を確信！　かくて、本格的な制作作業が始まったという。しかし、掲載されているイケメンは、各書店からの自薦・他薦だけに頼ったわけではない。編集部でも、情報を集めてイケメン書店員を訪ねて歩いたのだ。

『書店男子』にも登場する石坂雄樹クン。

「ある書店にイケメンがいるという情報はあるれど、名前がわからないということもあったんです。そこで、直接書店にいって“イケメンはいますか？”って聞いたこともあります……完全に不審者ですね」（鍋島さん）

　そうした努力のかいがあってか、本書は発売告知時点で早くも話題が沸騰。9月26日にアニメイト日本橋店で開催された発売記念イベント（イケメンから直接本を渡してもらえる幸せなイベントである）では70名あまりの女子が詰めかけたという。年齢層も下は10代からと、かなり幅広いのも興味深い。

　そんな話題沸騰の書店男子とは、どんなヤツらなのか。もしかして、ちょっと顔がよいだけじゃないだろうな？　あくまで疑り深い筆者は、本に登場するイケメンにも取材させてもらうことに。そして、編集部から紹介されたのがTSUTAYA　BOOK STORE TokyoMidtown店で働く石坂雄樹クン。ミステリーを中心に本が大好きな大学4年生のメガネ男子である。店長から「出てみないか」と誘われて出演することになったという石坂クン。やっぱり、普段からモテてるのかと聞いてみると「そんなことはないですよ」と、とても謙遜するではないか。でも、単に取材だから低姿勢というわけではなかった。

『TSUTAYA　BOOK STORE TokyoMidtown』店に行けば、石坂雄樹クンに会えるかも!?

　仕事中ということもあり、店頭で話を聞いていたのだが、なぜか一人のご婦人が一緒に立っていた編集さんのほうに「お手洗いはどこですか？」と聞いてきたのである。次の瞬間、石坂クンは話を中断して、「あちらでございます」と、丁寧に、お手洗いの場所を説明していたのである。いや、顔がイケメンなんじゃない、心までイケメンじゃないか！

　こんな見た目も心も完璧なイケメンの姿を見たら、男でも思わず「抱いて！」となってしまうんじゃなかろうか。今まで気づかなかった、新たなジャンルを生み出した『書店男子』。やっぱり買って読むだけじゃもったいない。お好みの書店男子が働いている書店に、本を買いに行ってみると、何倍も幸せな気分になりそうだね。
（取材・文＝昼間 たかし）