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イケメンたちの言葉から、真実の姿を描き出した『平成イケメンライダー91』

 オダジョー、要潤、水嶋ヒロ、佐藤健……このメンツを見れば、若手イケメン俳優の登竜門としていかに仮面ライダーというコンテンツが重要な役割を果たしているかが分かる。タフでタイトな撮影をこなしつつ、お子様のリスペクトとママたちの寵愛の両方を獲得しなければいけない宿命をクリアしてきた彼らだからこそ、現在の活躍があると納得させられる。

 全員が全員、爆発的な人気を集めるヒーロー(ブレイク的な)にはなれないわけで、その辺りの悲哀もすくっているのが本書の特徴。『仮面ライダー龍騎』の須賀貴匡や『仮面ライダー剣(ブレイド)』の椿隆之など、将来を約束されていながら、事務所のゴタゴタやスキャンダルなどで厳しい現況にあるライダーたちにもスポットを当てる。

 また、主役級のイケメンだけではなく、脇役にも注目。現在昼ドラ『インディゴの夜』(フジテレビ系)でナンバー1ホストを演じる徳山秀典(『仮面ライダーカブト・ザビー/キックホッパー』)や元関ジャニJr.の演技派・友井雄亮(『仮面ライダーアギト・ギルス』)、「次期昼ドラの帝王」の呼び声高い松田賢二(『仮面ライダー響鬼・斬鬼(ザンキ)』)など、まさかのライダー出身者を見つけられるのも楽しい。

 著者である真瀬氏は、10年間欠かさずに『仮面ライダー』を視聴しつづけ、なおかつ度重なるインタビューでヒーローの素顔を見てきた。その過程で今まで書くことのできなかった知られrざる「事実」が記されており、だからこそただのイケメン本とは一線を画す、「旨味」が隠れているのである。

 例えば、一部ファンから「プロフィールからライダーを消している」と”攻撃”されているオダギリ・ジョーが、インタビューで漏らした言葉を丹念に拾い、彼のライダーへの愛を浮かび上がらせている。細川茂樹が役に没頭するあまり、ストーリー展開で制作者側とたびたび衝突していたエピソードなど、ただカッコイイだけではない、イケメン俳優たちの仕事への真摯な取り組みが垣間見れるのだ。

 勧善懲悪の単純なお子様向け番組と侮るなかれ。昨今のライダーたちは”なぜ戦うのか”という究極の命題にも直面させられ、苦悩し、自己崩壊に陥りながらも、また這い上がる。哲学的であり、それがまた耽美だったり。イケメンから入るもよし、ライダーから知るもよし。”平成仮面ライダーシリーズ”は、イケメン俳優たちの知られざる素顔とライダーの精神世界をいっぺんに楽しめるショーなのだ。

 個人的には『仮面ライダーキバ』に登場する『仮面ライダーイクサ』役、武田航平クンに大注目。ライダーの父親という難しい役をサラリとこなす演技力と、困ったようなへの字口にイチコロなのだ。
(西澤千央)

(2010.3.14サイゾーウーマン既出)
平成イケメンライダー91

平成イケメンライダー91

イケメンライダーの系譜が丸分かり

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