『黒子のバスケ』脅迫状への過剰反応で利するのは誰か?

 今年4月には兄弟サイトの日刊サイゾー編集部にも、今回の脅迫犯と同一とみられる「黒子屠殺実行委員会 喪服の死神・怪人801面相・黒報隊」からの手紙が届いているが、この中でも「貴誌だけにスクープとして事件の真相の一部を告白すれば掲載してくれるだろうか」として、「4月10日から15日付の貴誌のネット版の記事で一度でもいいし何でもいいから事件を取り上げた記事を載せてくれ」と要求している。

 これに対しては、この時期にほかにも送付されていた脅迫状とも照らし合わせた上で模倣犯に過ぎないと判断した。また、この手紙では「これから何日か後には黒バス腐女子たちの阿鼻叫喚がネット上に木霊するだろう」とまで書かれていたのだが、結局なにも起きはしなかった。

 今回も産経新聞などが報じているように、犯行声明では上智大学の学園祭最終日の11月4日を「Xディ」だとしているが、実際になにかが起こるとは、あまり考えられない。もちろん警戒をするに越したことはないが……。

 この悪質な犯人は、自身の脅迫状がマスコミで報道され、実際に商品を撤去するような反応を見てほくそ笑んでいると想像できる。つまり、文面自体が模倣の脅迫状に過剰な反応をすればするほど、さらに行為はエスカレートしていくと考えたほうがよい。

 実のところ、脅迫状を報道すればするほど、犯人を喜ばせているだけの状況で、事件をいかに報じていくかは悩ましいところだ。しかし、今回、大手企業が軒並み対応に追われたこともあり、改めて事態を俯瞰する必要があった。今後も同騒動については、むやみにはやし立てることなく、ことの推移を注意深く見守っていく必要があるだろう。
(文/昼間 たかし)

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